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まるにお返しされてみた ページ20

『うわぁ...!』

目の前のテーブルに並べられた料理を見て、思わず歓声を上げてしまう。

『これ、全部まるくんが?』
「そうだよ。マジ大変だったけん...」

疲れた様子で彼が言う。

ほかほかのビーフシチューとサラダ、コーンスープ、ガーリックトーストに...

「デザートもある」
『まじぃ!?』

すげぇ。
もうこの人に毎日ご飯頼もうかな...

綺麗に並べられた料理達を写真に収め、早速席に着く。

『ね、食べていい?』
「どうぞ」
『いただきます!』

とりあえずをビーフシチューをひと口食べる。

『う、うまぁ...』
「でしょ!」

彼がドヤ顔で胸を張る。

「俺の自信作やけんね!」
『だろーね、めっちゃおいしいもん。』

流石は元料理人だ。

『これレシピ教えて!私も作りたい』
「いいよ、後で書いて送る」
『やった!』

ビーフシチューとかオシャレなやつ作れる自信がないが、まぁレシピがあれば大丈夫だろう。

『ねえ、まるくん』
「ん、なに?」
『まるくんて前料理人3日でやめたとか言いよらんかった?』
「うん、そうだよ」
『なのにこんだけ作れると!?しゅごい...』
「まぁ料理は元々しとったけんね」

嬉しそうに前髪を横に流す彼をちらりと見る。

相変わらず可愛い顔してるなぁ。

『そういえば、』
「ん?」
『他のみんなはどこ行っとると?』

まるくんの動きがピタリと止まる。

『ん、なに?』
「えーっと...ん、まぁバレるからいいか。」

まるくんがスプーンを置いて私を見る。

「今日、ホワイトデーじゃん?」
『あ、そうだねぇ』
「だから、Aにこの前のお礼をしようと思いまして...うるさいあの方達にはどこか飲みに行ってもらいました。」
『なるほど』

少しだけまるくんの気持ちがわかった気がする。

恐らく、これをあの人たちの横で作ると、つまみ食いにより半分無くなるか、何かとんでもないものが入れられるかの二択だろう。

「社長が最後まで粘るけん、大変だった」
『"お、美味そうなの作っとるやん、ひと口"でしょw』
「似とるwwなんでわかると!?」
『ほぼ毎日だからね』
「マジか」

まるくんが想像して笑い出す。

「まぁ、Aのご飯は美味しいけんね」
『でも社長生の味噌とか食べたりするよ?』
「あれは化け物やけん。しゃぁない」

ぬはははは、と笑う青い髪のもじゃもじゃが頭に浮かぶ。

はぁ、絶対いつか食中毒になるな。


.


.


ーーーーー

「はい、デザートのプリンです。」
『ありがと、わ、可愛い!』

*→←*



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はな(プロフ) - ゆりりんさん» こちらこそありがとうございます!どんどん騒いじゃってください笑これからもよろしくお願いします(;_;) (2019年10月29日 16時) (レス) id: dc8bc131de (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん - ありがとうございます!!騒いでしまいました(笑)(笑) これからも、更新ガンバって下さい! (2019年10月26日 23時) (レス) id: 3aa826c620 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん - 生理ネタ、書いてほしいです!! (2019年7月27日 0時) (レス) id: 3aa826c620 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - あおさん» ありがとうございます!これからもがんばって書いていくので、よろしくお願いします! (2019年2月18日 17時) (レス) id: e48151f9dc (このIDを非表示/違反報告)
あお - 終わり方すごすぎ!まるのめっ↑ちゃキュンキュンしたんだけど マジこの作品好きだわー (2019年2月15日 19時) (レス) id: 66f0193b88 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はな | 作成日時:2019年2月2日 18時

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