第18話 ページ19
「探したぜ、エイリア学園!」
雷門イレブンを乗せたエレベーターが屋上に着いた。扉が開くと、そこには紫色の禍々しい光に包まれたジェミニストームが立っていた。
円堂が彼らを指差して言うと、レーゼは余裕の笑みを携える。
「探した? 我らに敵わぬことが分かり、降伏の申し入れか? だが、ゲームは始まったばかり。地球人は真に思い知らねばならない、我らの大いなる力をな」
「誰がお前らに降伏なんか。俺達が探していたのは、こいつでもう一度勝負するためだ!」
レーゼの挑発を気にも留めず、円堂はフッと笑って持っていたサッカーボールを軽く叩いた。レーゼは「勝負?」と円堂の言葉を復唱する。
「学校を滅茶苦茶にされて、黙って引き下がれるか!」
「マックスや半田、皆のためにも、今度こそお前達を倒してやる!」
染岡と風丸がジェミニストームを睨んだ。彼らに怪我を負わされ今も病院で治療を受ける仲間を想えば、雷門イレブンの怒りは当然のものだ。
しかしジェミニストームは雷門イレブンが自分達に及ぶとは全く思っていないようで、カロンは「聞いたか? 俺達を倒すだと」と馬鹿にした様子で笑った。ガニメデは彼への返事として鼻で笑う。
「勝負だ、レーゼ!!」
円堂はレーゼを指差した。しかし彼は「それはできない」と円堂の挑戦を拒む。予想外の返答に、土門は「どういうことだ!」と声を上げた。
「お、怖気付いたんですね!?」
震える声で目金が言うが、ゴルレオに睨まれると悲鳴を漏らして壁山の影に隠れた。彼の盾となった壁山も「うう…」と怯む。
「言った筈だ。我々はサッカーという1つの秩序のもとにおいて勝負をすると。10人しかいないお前達に、我々と戦う資格はない」
如月は瞳子の後ろに姿を完全に隠していたため、彼らからは見えずにカウントされていなかったようだ。雷門イレブンは彼女がこの試合には出ないことが頭に入っていたため、レーゼの“10人”という言葉には違和感を覚えなかった。
「――11人目ならここにいる!」
塔子はそう言って彼らの前に駆け出した。SPフィクサーズとして着ていたスーツを脱ぎ捨てると、その身には雷門中のユニフォームが纏われていた。彼女は「これでどう?」と笑ってみせる。
彼女にユニフォームを渡した覚えのなかった木野は「いつの間に…」と苦笑いした。
「パパを取り戻す。あんた達を倒してね!!」
塔子は後ろの円堂に視線を送る。彼はそれを受け取ってレーゼに「さあ、11人揃ったぜ」と向き直った。
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一森(プロフ) - bizyuさん» コメントありがとうございます! そのように言っていただけて嬉しいです…! 更新頑張ります(^^) (12月25日 2時) (
レス) id: a9a946d0de (このIDを非表示/違反報告)
bizyu(プロフ) - とても面白くて一気読みしてしまいました！これからも一森さんご自身のペースで頑張って下さい(◍•ᴗ•◍) (12月24日 17時) (レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：一森 | 作成日時：2023年9月16日 3時
