鶴と虎と。終【刀剣乱舞】 (ページ31)

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222#所有物と目覚ページ31

(Side,折 (祈与))

「ごめん、長く眠ってたみたいで」

そう言って大広間に顔を出すと、皆が笑った。

「やっとお目覚めか、大将」

「まったく、待ちくたびれたぜ」

「ほ、本当に成功しちゃいましたね」

「やっぱりあるじさまはすごいですねー」

わらわらと集まってくるのは短刀たち。

それを保護者たちが眺めてる感じ。

「うおー、脇差が増えましたね!」

「兄弟、山本寺が死にそうだから揺さぶるのを止めてやってくれ」

「た、助けてくれ……」

やっと会えた山本寺。

「初桜藤四郎と言います。

　皆さんのことは存じ上げてますよー」

「この桜の飾り物、可愛い!」

「A姉みたいだな……」

ちゃっかり溶け込む初桜。

「ふん……。姫鶴としか仲良くする気はないぞ」

「馴れ合うつもりはない」

「お前たち、何か似た者同士だな」

「「似ていない!」」

うん、俺も何となく思ってた。

君ら二人何か似てる。

「主殿」

「一期……。

　見て見てー、Aとお揃いになったんだー」

一期とは殆ど身長は変わらない。

一期は俺の瞳を覗き込むと、片手で俺の頬を掴んだ。

「うぐっ」

「よくお似合いです。ですが、Aは私のものです」

コイツ……相変わらずAのことになると容赦無いな……。

そう思っていると、その手を制する白い手が横から伸びてきた。

『では、祈与様は私のものですね』

「なっ……!」

「えー、俺幸せ」

「A、主が調子に乗るでしょう!」

『いいんですよ。というか、仲良くしましょうね。

　これからずっと、一緒なんですから』

真ん中に滑り込んだAは俺と一期の腕を引いた。

『ずっと、ずっと』

(一姫、俺と遊ばぬか)
(三日月さまー!)