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追憶。【王道は本当にあったのだ。】 ページ26

貴方side



王道ストーリーなんて漫画やアニメ世界だけだと
思っていた。



「あんた零くんに媚売ったんでしょ!」



「私の景光くんに近づかないで!」



「陣平くんが迷惑してるじゃない!」



「研二くんは私のことが好きなの!」



…はい、呼び出しくらいまして調理室。

何故調理室かというと人通りが少なく、
鍵が借りやすいから。という理由らしい。

目の前で仁王立ちする
"松田が好きな子"と"景光が好きな子"。
その後ろで"萩原が好きな子"が
"零くんが好きな子"に紅茶を淹れている。
…いや、何故紅茶?

まあ、なんにせよ
持ってきておいて良かったボイスレコーダー。



「何か言いなさいよ!」



ダァン!



僕のとなりにある机がいい音たてた。
"松田が好きな子"が机を殴ったから。



「まあまあ、落ち着きなさいよ。」



それをなだめる"萩原が好きな子"。

てかこの表記面倒だな。
零好きをA、景光好きをB、松田好きをC、
萩原好きをDとしよう。



D「私、知ってるんだからね。
貴方のポケットに此れがあることを!」



唐突に私のポケットに手を入れたDちゃん。
あ、まって、そっちのポケットには…



D「ほら、やっぱり。
ボイスレコーダーを持ってるじゃない!」



あちゃ、バレちゃった。



B「あんたってほんと最低!
それで景光くんの声を録音してたんでしょ!」



C「違うわ!陣平くんの声よ!」



…何でそうなった?てか、どっちでもないわ。

いや、録音してたのは貴方達の声なんだけどなぁ
思考回路がよくわかんない。

でも確かに景光の声って落ち着くしいいよね。



A「それ、頂戴。」



僕のポケットから取り出したボイスレコーダーを
Aちゃんが受けとる。
反対の手には淹れたばかりの熱そうな湯気のたつ紅茶。

嫌な予感がする



A「こういうのはね」



悪い顔をしてカップを傾けたAちゃん。



『駄目っ』



A「こうやって壊すのよ」



Aちゃんは持っていた紅茶を
ボイスレコーダーの上にかけた。



バシャッ



『あっつ…』



ボイスレコーダーを守った僕の手は
熱い紅茶をもろに受けて赤くなっている。



C「あはは、可哀想にやけどしちゃったね。
でも残念でした。」



机の上に置いてあったボイスレコーダーは
Cちゃんの手に渡り思いっきり踏み潰された。

それを見て絶望した僕の顔を見て満足したのか
四人は笑いながら調理室を出ていった。






『(…これ、高かったのに。)』





後で弁償してもらおう。←

*→←作者から。【必読】



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スコッチ - いいかのしれません (2020年6月3日 9時) (レス) id: 181466fbb4 (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - スコッチさん» いいですねー!いっそのこと伊達さんを除く全ルート作っちゃいますか! (2020年5月29日 8時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)
スコッチ - オチは諸伏景光がいいです (2020年5月28日 23時) (レス) id: 38b46500a8 (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - NaNa.さん» ありがとうございます!そう言っていただけてすごく嬉しいです!おかげで頑張れそうです(*‘ω‘ *) (2020年5月27日 15時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)
NaNa.(プロフ) - ぽこぽんさん» コメントの返信ありがとうございます!了解いたしました!もう一度前のお話を読みながら楽しみに待っております!これからも頑張って下さい! (2020年5月27日 14時) (レス) id: be4bd3f8fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽこぽん | 作成日時:2020年5月12日 19時

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