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64話 ページ24

貴方side



萩原「俺と松田は同じところで
警視庁警備企画部機動隊爆発物処理班だよ。」



まあ、手先の器用さは群を抜くもんね。
きっと爆処でもうまくやっていけるんだろうな。

松田は人間関係でちょっと心配だけど。



伊達「俺は警視庁捜査一課だな」



『僕は交通課だよ。

だから僕に捕まらないように気をつけてね。
特に松田とか、運転荒そうだし。』



松田「んなわけねーだろ!」



僕の台詞に噛みつく松田。



萩原「じんぺーちゃん、確かに運転荒そうだよね!」



それを見て笑う萩原。



諸伏「ははっ、確かに。」



松田「ふざけんなよ、萩原!諸伏!」



伊達「おいおい、卒業したてで問題起こすなよ!」



これで、諸伏の所属先の話題が逸れた。

僕は騒ぐ四人のそばを離れて
少し先の木の根もとにいる零のもとに行った

零の隣に座って四人をぼーっと見てると
沈黙の中、まだ肌寒い風が吹く。



『ねえ、零。』



降谷「なんだ?」



互いに視線も体も向けない



『僕さ、零と景光の所属場所知ってるよ』



降谷「っ!?」



ピクッと零の肩が揺れた。
でも、すぐに冷静を取り戻す。



『だって、元は僕に来た話を断ったから。』



「…なぜ断ったんだ?」



静かな声。
下手すれば風ですべてかき消されてしまいそうなほど
か細い声なのに、僕の耳にははっきりと聞こえた。

でも、まだ教えられない。



『色々あったんだ、いつかは教える。』



"だからそれまで待ってて"なんて言わないけど。



「そうか。」



ふっと笑った零の横顔が
何故か消えてしまいそうで儚くて、壊れそうで。



『…僕もいるから。

僕は事情を知ってる。協力者にしてもいい。
ゼロくんのことを独りになんかさせないから
だから、独りで抱えないでよ。』



「お前が言えたことじゃないだろ」



零の手が僕の頭を撫でる。
"昔もこんな風に頭を撫でてもらったな"なんて。

気づけば僕の頬も緩んでいた。



『確かに、そうかもね』



また風が吹いた。
でも、心なしかその風は春を告げるように暖かく感じた。



松田「おい、柚月!降谷!
萩原の奢りで飲みに行こーぜ!」



萩原「ちょっ!?そんなこと言ってないよ!!?」



諸伏「ゼロ!柚も早く来いよ!」



伊達「早くしないと置いてかれるぞー!」



僕達の先で手を振る四人。
本来ならば死んでしまう大切な人たち。

"絶対に死なせない。"

再度決意をして、
零と一緒に大切な人達の元へ駆け出した。

作者から。【必読】→←63話



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スコッチ - いいかのしれません (2020年6月3日 9時) (レス) id: 181466fbb4 (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - スコッチさん» いいですねー!いっそのこと伊達さんを除く全ルート作っちゃいますか! (2020年5月29日 8時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)
スコッチ - オチは諸伏景光がいいです (2020年5月28日 23時) (レス) id: 38b46500a8 (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - NaNa.さん» ありがとうございます!そう言っていただけてすごく嬉しいです!おかげで頑張れそうです(*‘ω‘ *) (2020年5月27日 15時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)
NaNa.(プロフ) - ぽこぽんさん» コメントの返信ありがとうございます!了解いたしました!もう一度前のお話を読みながら楽しみに待っております!これからも頑張って下さい! (2020年5月27日 14時) (レス) id: be4bd3f8fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽこぽん | 作成日時:2020年5月12日 19時

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