58話 ページ18
Noside
もう少しで年を越す11時59分。
"10！"
社まで残りあと少しの彼らの周りで、
誰が始めたのか分からないカウントダウンが始まり、
その声は次第に大きくなっていって皆が騒ぎ出す。
"9！"
ふと、柚月が後ろを振り返り、手招きをした。
それを見た萩原と松田は足早に駆け寄る。
"8！"
それにつられるように降谷と諸伏と伊達も駆け出して
柚月は後ろにいたナタリーの手を引く。
"7！"
人がごった返す道の中で彼らは外れぬように
互いに手を取り身を寄せ合う
"6！"
賑やかな中で柚月は考えを巡らす。
"5！"
貴方「(こうやって皆で年を越すのも
きっと、今年が最初で最後なんだろうな…。)」
"4！"
貴方「(今年も色々あったけど楽しかったな。)」
"3！"
貴方「ねえ、」
ずっと俯き考え事をしていた柚月が
周りの声にかき消されそうなほどか細い声で言った。
しかし、6人はそれを聞き取って
"ん？"と声を揃えて言う。
"2！"
貴方「今年1年ありがとう。皆と会えて幸せだったよ。」
"1！"
柚月の台詞に顔を合わせた6人は
にっこりと笑って言った。
"こちらこそ！"、と。
"0！"
ごおおおぉぉぉおんん
最後の鐘の音が夜の闇に鳴り響く。
それと同時に色々なところから
新年を祝う声が聞こえてくる。
貴方「明けましておめでとう」
"今年もよろしく"
まだ夜も深い午前0時0分37秒
星が光輝き、月が辺りを恍惚と照らすなか
7人の声は天高く響いた。
…
……
貴方「やっと社ついた…。」
人混みをかき分けてようやくたどり着いた社の前で
手を合わせ、軽く俯き願いを込める。
貴方「(この先の人生、皆が幸せでありますように。)」
神様に届いたか届かないか分からないが
叶いますようにと願って、一礼をした。
貴方「さ、仕事だ。」
振り返った先には大量の人。
これは今年も骨が折れそうだ、と
彼女は小さく息を吐き出した。
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スコッチ - いいかのしれません (2020年6月3日 9時) (
レス) id: 181466fbb4 (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - スコッチさん» いいですねー！いっそのこと伊達さんを除く全ルート作っちゃいますか！ (2020年5月29日 8時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)
スコッチ - オチは諸伏景光がいいです (2020年5月28日 23時) (レス) id: 38b46500a8 (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - NaNa.さん» ありがとうございます！そう言っていただけてすごく嬉しいです！おかげで頑張れそうです(*‘ω‘ *) (2020年5月27日 15時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)
NaNa.(プロフ) - ぽこぽんさん» コメントの返信ありがとうございます！了解いたしました！もう一度前のお話を読みながら楽しみに待っております！これからも頑張って下さい！ (2020年5月27日 14時) (レス) id: be4bd3f8fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽこぽん | 作成日時：2020年5月12日 19時
