神の間 ページ13
『んっ…うん〜？』
…あれ、ベッドが硬い。毛布もない…
『はっ！ここはどこ！？』
しまった、誘拐か？
くそ、最後の日に…！！
私が目を覚ましたのは、まわりが白い霧に覆われた大理石の上だった
すると
「おやおや、随分と目覚めが早いではないか。小娘」
『あなたは誰です？ 私にいったい、どのようなご要件でしょうか』
「ふはっ！少しは驚くかと思えば……冷静な女よ」
どこからともなく聞こえる、男の低い声
これでも一応、驚いてるんだけどな！
『先生にみっちり修行させられたんでね。ところで先程の問いに答えてもらえませんか？』
「ふむ、よかろう」
”よかろう”って、何様なんだこの人は
…あぁ、お尻が冷たい。早く帰りたい
神「わしの名は神！ それ以外にない。そなたには、ある願いがあって ここに呼んだ」
『神…とな。笑わせてくれる。信じると思っているのか』
全く、どこの厨二病だ
それにしても、ある願いとは何だ？
私は目を、敵に向ける目へ変えた
神「…どうすれば信じる」
『姿を表せ。とりあえず、願いというのを聞こう』
私が上に向かって叫んだ
すると、まわりの霧が一つに集まり始めた
そして
神「これで…いいな」
『(能力者か…厄介な) それで、願いとは』
神「お前にはもっと早くに会えたらよかったんだが…」
『は？』
思わす、素っ頓狂な声が出た
早く会う？ こんな厨二病が私に何の用なんだ
神「深く考えるな。お前とはこの世界に送る前に会うべきだった」
『(…こいつは神と信じて良さそうだ。私が異世界者だと知っている)』
神「お前に選ぶ権利をやろう。今ならこの世界を出られる」
『…出られる？ お前は神なんだろう？ お前がここに私を連れてきたんじゃないのか』
神「あながち間違ってない。しかしこれは私のミスなのだ」
『ミス？』
神「死者は普通、なるべく前の死者と重ならないよう、様々な世界へ送られる。
それらの事を全て任されたのが私だ。実は前の死者もこの世界へ来ている。
散り散りにしなければならない死者達を同じ世界へ送ってしまった」
『…深くは問わないが、私がここに居る事は不具合なのだな？』
神「そうとも言うな。今更だが、すまない」
『なぜすぐに私の元へ来なかったんだ？』
神「私は罰を受けていた。神のミスは許されない。
ひとときとはいえ、全生命に平等ではなかったからだ。神にも掟はあるものよ」
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蒼海(プロフ) - すごく気になります！！！更新頑張ってください！応援しています！！ (2021年12月25日 23時) (
レス) id: 34a1071b4a (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 凄く気になる所で終わった！このままにしたら許しませんよ！！ (2020年9月12日 11時) (レス) id: 91b3f57d74 (このIDを非表示/違反報告)
雪夜乱気(プロフ) - 気になるー更新待ってます (2019年9月12日 13時) (レス) id: 6c646fcda2 (このIDを非表示/違反報告)
チイナ - とても面白いです！続きが気になるので更新待ってます！頑張ってください！ (2019年1月4日 7時) (レス) id: f759a37db1 (このIDを非表示/違反報告)
イゾウRAVU - とっても面白いです!!これからも頑張ってください！更新待ってます！ (2018年12月5日 21時) (レス) id: 0e771d3d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛍ノ茶 | 作成日時：2016年10月22日 20時
