Fateプリキュア！

Battle File キュアテンダーvsキュアスピリット ページ44

〜優視点〜

「ハァッ！
プリキュア！エメラルドヴォルテックス！」


技の応用を利かせ次々と矢を放つ

前とは違い1度に多くの矢を放つことが出来るようになった


「こんなもの！！」


…が、尽く跳ね返されていく





輝がロストギアに取り込まれてキュアアックスと戦っている間、私はキュアスピリットと交戦していた



「折角だから…貴方と戦うのに相応しいステージを用意してあげるわ」


スピリットは指パッチンをすると周りがドーム状に包まれ辺り一面鏡に囲まれた空間になった


「ここは…?!」

「私は特殊な空間を作ることが出来るの…

そこで…貴方は死ぬのよ


私達に就かないと言うんだから貴方は邪魔者でしかない

ロストギアに取り込まれてる今の輝もそう…」



「そんな……」



一面の鏡にはスピリットが笑みを浮かべ、映っている



スピリットは心理戦…前にも戦ったから分かっているはずなのに…



私の身体は全くと言っていいほど動かなくなっていた



「どう？今の気分は…」



それでもなんとか立ち上がろうと思ったが…



「…グﾊｧｯ?!」



スピリットは近づいてきたと思ったら腹を狙って蹴りを入れた


当然何の抵抗も出来ず吹っ飛ばされた


動かないその体は鏡に当り「バキン！」と音をたてながら、割れた鏡の破片と共に床に崩れ落ちた



私はもう心も体もズタズタにされていた





「輝…
私どうすれば…」

そのまま私は気を失った









「ここは…？」

気が付くと公園にいた


行き慣れてる場所



私はブランコに乗っていた


(確か…家の近くにあってよく遊びに行ってたような)

と思い出していると声が聞こえた

「やっほ〜優」



聞き慣れた声…もしやと思って隣を見ると


「……！！」


輝がいた




記憶にある通りの声と姿…



すべてに懐かしさを感じた



「輝…本当に輝なの？…どうして…？」



「ここはね〜優の意識の中…

まあ夢だと思ってくれて構わないよ〜」


「そう、なんだ…」



夢、と聞いてショックを受ける



輝は、自分が死んでるって自覚してる


私達が願っていても…どれだけ思っても…
輝は生き返ることなんて最初から望んでなかったのかもしれない



「私もね〜実はよく分からないの
気づいたらここにいたって感じ」




暫しの沈黙



話したいこと…たくさんあるのに


何から話せばいいのか…展開に頭がついて行かないのかで中々まとまらない






「…未練があったのかもね…」


先に輝が口を開いた

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