【Fate】推しのマスターになりまして。【赤弓】

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私が「だから泣かないで……私が死ぬ。」と言えば、アーチャーは「泣いてなど居ない、コレは目にゴミがだな……って、死ぬなマスター!!」と返す。
うんうん、元気が出たみたいで良かった良かった。
何事も元気が1番って言うもんね。

「じゃ、そういうことで。」

私はスタスタと少し速足気味で去ろうとして、またもやアーチャーに引き止められた。
やめてくれ、配給の大量摂取で私の情緒がお亡くなりになられてしまう。

「現実逃避も大概にしろ、マスター。私を召喚したと言うことは聖杯戦争に参加すると言うこと。それは死の危険に自ら飛び込むようなことだとは言え……おいマスター、私を！！無視！！！！するな！！！！！！」
「わーわーわー!!私魔術師じゃないもん一般人だもん、聖杯戦争なんて知らないもーーん!!」
「それだけ知っていたら一般人ではないわ、たわけ!!この阿呆!!」
「酷い!!アホって言った!!アーチャーが阿呆って言ったぁ!!」

ギャースカ騒いでいると、私達が来た道から黒髪ボブの綺麗な女の子が現れ、口喧嘩のようなものを繰り広げる私達を冷めた目で見ていた。

「……何やってんの、A。」
「あっ、澪、良い所に!!なんか分かんないけどアーチャー……エミヤ召喚しちゃってさぁ!!」
「……何、fgoの話？」
「違う違う、現実の話!!」
「……じゃあ、あれレイヤーじゃなくて本物の見せ筋？」
「やめれ、見せ筋って呼ぶのはやめれ。」

確かに見た目の割に筋力のステータス低いから見せ筋って呼ばれてるけど、それ嘲称だから。

「……へぇ、ウケる。んじゃA、聖杯戦争頑張って。」
「いやぁあああああ‼‼澪〜〜、見捨てないでないぇえええ‼‼」
「うるさい。」

クールビューティーな澪に、私は泣きつく。
ちなみに澪は私の友人の中で唯一のFateオタクだったりする。
とまぁ、それは今は良いのだ。
そうではない。

「お願い、一生のお願い‼ウチ来て‼お菓子たっぷり溜め込んでるからさ‼」
「……チョコは？」
「当ったり前よ、ファミリーパック5袋でどうだ‼」
「よし乗った。」

澪はチョコが大好物なのだ。
いざと言う時のために買っていて良かった、と私は心の中から思ったのだった。

よぅし、取り敢えず澪と一緒に作戦会議だ‼

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