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人理修復も終わり、カルデアは大忙しであった。空白になってしまった一年間を問い質しに魔術協会が監査に来るのだとか。
あれがない、これがない、それはそっちに置いておいて。
カルデアのスタッフは額に汗を滲ませながら作業に励んでいた。
できることなら私も手伝いたいのだが、生憎とここで行われる作業は全くできない。以前、一度手伝った事があったのだが、スタッフ一堂に『もう良いから座っていてください！』と言われてしまい、自分が足を引っ張っていたと自覚してからと言うもの、作業効率を落とさないためにも作業に直接的な関与はしなくなった。職員に珈琲を淹れたり、掃除をしたりはするけれども。
そんなある日、私はダ・ヴィンチちゃんに工房へと呼び出された。
スライド式のドアが空気音を立てる。何かあったのだろう、何だろう。そう誤魔化す私の裏側に、もう知っているくせに。と嘲笑する私がいた。
あぁ、聞きたくない。
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作者名：何かの魚 | 作成日時：2017年5月14日 5時
