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「……美勇人、は？」
ついパニックになってその男の名を口にした。
「…私の心、読めるんじゃないの？」
Aは俺を見透かすようにふわっと笑った。
「…だって、
"森田くんが好き"って」
君は言った。
口にはしていないけれど心の中で。
一度だけじゃない、二度も三度も。
だから俺は慌てて、今日こうやって行動に移したというのに。
「………どうして、」
茫然とした俺に、
「龍也のこと、忘れるため、だとしたら？」
Aは真っ直ぐ告げてきた。
「……それ、本当？」
もしそうでいてくれたとしたら、なぜ心には現れなかったのだろうか。
「…A、嘘ついてない？」
俺に、そんな波長は見えないよ。でも…
「……女の子はね、自分の心を偽れるの。
まるで言い聞かせるようにして、他の人を好きだって、」
「……」
知らなかった。
「でもなんで、」
「だって龍也がそっけないから…」
「……ごめん、」
情けなく、謝ってしまった。
君のボタンをとめようと、指を動かす俺に、
「でもね、自分には嘘をつけても、
好きな人には嘘はつけない」
君の手が伸びしっかりと触れた。
感じる、Aの心と、熱。
「………龍也のことが、誰よりも好きです」
君の心が初めて手に入った、
そう思える瞬間だった。
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kinpuri(プロフ) - 隣のあらんくん見れませんか？ (2019年3月14日 17時) (
レス) id: 9586bd66cc (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 作者さんの作品がほんとにどれも素敵で、ぜんぶ読ませていただいてます！これからも楽しみにしてます！ (2017年11月10日 1時) (レス) id: 0035240be2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：踊れる人大好き芸人
| 作成日時：2017年11月9日 0時
