Family〜守るべきもの〜＠リクエスト受付停止中

アクシデント３ ページ43

〜雅紀side〜

　「ふぇっ・・やぁっ・・。」

「翔ちゃんーおてて痛いから今日はちっで見てようね、あ・・絵本にしようか。ヨコに読んでもらう？」

「翔くんほら、ちっでやでー。」

今日はヨコがヘルプに駆けつけてくれて、クリニックから翔ちゃんのお気に入りの絵本を持ってきてくれた。

「やぁ・・まーっ・・。」

抱っこもいつもみたいにぎゅっとしがみついてこれないからちっちゃい翔ちゃんにとってはかなりのストレスみたいで。

「ちょっとお散歩行こうか？お外行く？」

「やぁっ・・。」

「よしじゃあヨコが高い高いしてやるな、おいでー。」

「ふぇっ・・。」

俺の腕の中でジタバタしてる翔ちゃんを見かねてヨコが受け取ってくれる。

翔ちゃんほどじゃないけど俺も一応腕を打撲してて高い高いや肩車は辛いから・・正直すごく助かるよ。

和は夜通しぐずってすぐ起きちゃう翔ちゃんのお世話をしてくれてたから今ようやく睡眠中。

お昼には診察がてらに智にぃが顔を出して、心配そうに見つめる俺に笑いかけてくれる。

「大丈夫だよ、小さい子に怪我はつきものだから。痛みはもうそんなにないと思うし。なぁ翔。はいおしまい。いい子だったね。」

「しゃとにっ・・ちっで・・。」

「今日は小さい子たちが遊んで欲しいってよ？ほらこっちにしよう？翔くん遊ぼうーって言ってるよ？」

智にぃが小さいリスのマスコットをポケットから取り出した。

「・・ちっで？」

ちゃんと口に入れちゃってもいいようにできてる手作り感満載の可愛いマスコット。

「さと先生はほんまに器用やなぁ・・。」

感心したみたいにヨコがつぶやく。

「ただいまー翔、お土産だよ。」

大学から帰ってきた潤はギブスにリスのシールを貼ってやる。

「あーっ＾＾。」

ぐずってた涙がひいてちょっとご機嫌になった翔ちゃん。

「ほら翔ちゃん、潤にありがとうは？」

「じゅーあっとー＾＾。」

覚えたてのありがとうを貰って潤もメロメロだ(笑。

翔ちゃん、ギブス取れるまで・・兄ちゃん達と頑張ろうね。

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