Family〜守るべきもの〜＠リクエスト受付停止中

誤報３ ページ27

〜雅紀side〜

　「今日は念のため預かるから、お前らは帰りな？」

俺と和を見て松岡先生が言ってくれた。

「・・先生、じゃあ俺付き添ってもいいですか？」

こういうとき付き添うのはよっぽどのことがないかぎり智にぃだ、当たり前だけど。

「・・雅紀が？」

意外そうに俺を見る松岡先生。

そしたら智にぃは俺の気持ちが伝わったのか、肩にぽんと手をあてて微笑んだ。

「分かった、じゃあ何かあったらすぐ呼べよ？」

翔ちゃんと二人きりの部屋、すやすや眠ってるけど頬には涙の跡がいっぱい。

こんなにちっちゃいけど翔ちゃんは母親に置き去りにされたっていう大きな大きな心の傷を抱えている。

だから人一倍寂しがりで甘えん坊で・・朝やお昼寝から目が覚めたときに４人のうちの誰かがそばにいないと、すぐに抱きしめてあげないと確実に泣いちゃう。

玄関で仕事に行くときバイバイするといつもちょっと寂しそうな顔してくれるし、帰ってこれば天使の笑顔で手を伸ばして俺たちを求めてきてくれる。

そんな翔ちゃんに・・ひどいことしちゃったな・・。

添い寝したベットでそっとその小さい身体を抱きしめた。

「・・まーっ・・。」

「翔ちゃん？起きちゃった？」

「・・まー・・めっ・・？」

「ごめんね、翔ちゃんに怒ったんじゃないんだよ。びっくりさせてごめんね？」

「・・ん・・ぎゅー・・。」

ちっちゃい手で俺の服を掴んでくっついてくる翔ちゃんが愛おしくて、涙がこぼれた。

「・・いたいたいっ・・？」

不思議そうに泣いてる俺を見てる翔ちゃんがいて。

「・・痛くないよ、悲しくもないの。翔ちゃん・・雅にぃのこと許してくれる？」

くりくりの大きな目がじっとこっちを見て、俺の大好きな可愛い可愛い笑顔に変わった。

「んっ・・まーしゅき♪いたいたいないよ？」

涙を拭おうとしてくれてるのかちっちゃい手で顔をぺしぺし叩いてくる。

「分かった分かった、もう泣かないから・・翔ちゃん、俺も大好きだよ＾＾」

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