Family〜守るべきもの〜＠リクエスト受付停止中

お迎え２ ページ21

〜雅紀side〜

　駅で智にぃと潤と合流したものの3人揃って誰一人傘を持っていないという・・似た者同士だよね。

「お、てるてる坊主が来たぞ(笑。」

智にぃが遠くを見つめておかしそうに笑った。

「え？」

大きめの傘をさしてこっちへ歩いてくる和、その腕にはたしかに・・。

「おまたせ。」

「翔ちゃんーいいね、可愛いよ＾＾。」

「まー！あかー♪」

翔ちゃんの一番好きな赤色のレインコート。

「翔、ちょっとあんよしてごらん？」

智にぃに言われて和が翔ちゃんをそっと地面に下ろす。

「・・ててぎゅーよ？」

ちっちゃい手が伸びてきてそっと握りしめると、翔ちゃんがひょこひょこ足を踏み出した。

「・・マジで可愛い、てるてる坊主が歩いてるよ(笑。」

もう片方の手を握った潤がつぶやく、和と智にぃはすかさず写メ撮ってるし・・後で送ってもらおう。

「翔、迎えにきてくれたのか。ありがとねー。」

「んーかえりー＾＾。」

くるっと振り返ってよちよち歩いて声をかけた智にぃにしがみつく翔ちゃん。

「よし、帰ろう。カレー作んなきゃ。」

和が背負ったリュックから折りたたみ傘を出して。

「よしじゃあ翔は抱っこな？」

「智にぃずるい！翔ちゃん、雅にぃがいいよねー＾＾？」

「潤にぃだよなー？」

毎回恒例抱っこ争奪戦(笑。

「ん？」

「翔ちゃん、誰に抱っこがいいの？」

和が尋ねると翔ちゃんは俺たちをキョロキョロ眺める。

「みんなしゅきよー＾＾。」

・・小悪魔だ(笑。

結局可愛い可愛いてるてる坊主は、３人で代わりばんこに抱っこして帰りましたが問題は。

「ほら翔ちゃん、それはお外で着る服なんだよー。」

「やーっ！あかー＾＾。」

家に帰ったのに気に入っちゃって全然レインコートを脱がせてくれない翔ちゃん。

「まぁそのうち飽きるだろ、翔ーこっち向いてごらん。」

一生懸命脱がせようとする和と、のんきに今度はデジカメかまえる智にぃ。

「・・なんか、夫婦みたいだな(笑。」

そう言って潤と笑いあった。

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