12:罰を受けましょう ページ14
いや…いや、冗談でしょ？
(対象が焦凍にいからわたしになったのは別にしても…『左側』？)
やだなぁ冷さん。わたしの個性は焦凍にいと左右反対なんだから、醜く見えるとしたら『右側』じゃないの？
そうだ。冷さんきっと疲れてるんだ。だからちょっとね、間違っちゃったんだよね！
「あの子…私に甘えないの。泣きもしないのよ…」
甘えてたよ。たくさん抱きしめてもらったし、優しくしてもらった。泣くのは…なかったかもね。うん。
「でも、私、それでほっとしてたの…あの子を守らなきゃいけないのに、あの人を止めなきゃ行けないのに、Aが強いからって…何も、しなかったのよ…」
違う違う！ だって、守ってくれたじゃん！ あんな怖いおとっつぁんに向かっていってくれたじゃん！
「きっとあの子…わたしのそういうとこ、わかってたのよ…だから、甘えてこないの…わたし、わたしっ…
───────あの子にきっと、『母親』と思ってもらえてないの…！」
「……！」
「あの子の左側を見る度、自分が情けなくなる…！ あの子の母親が、私じゃなかったら、そしたらあの子も、年相応に甘えられたかもしれないのに…！」
…ああ、そっか。
(そうなんだ)
わたしはずっと、この人のことを『お母さん』じゃなくて、『冷さん』として見てたんだ。
(ほのぼの家族とか…馬鹿か、わたし)
自分から、本当の意味で家族になろうともしないで。心を開こうともしないで、受け入れてもらおうなんて、なんてクズ。なんて傲慢。
「…焦凍にい」
「あ、A…」
「さき、いってて」
「でもっ…」
──────────がたんっ！
「！」
ああ、ダメなんだ。
「ふ、たりとも、どうしてっ…」
電話を取り落とした『お母さん』が、目を見開いてこっちを見てる。
「…おかあさん」
「っ…！」
わたしの呼びかけは、この人に届かない。
けど。
(それでも)
「おかあさん…」
「だめっ…来ないで…！」
「おかあさん、ぼくっ…」
「っ──────────その目で、見ないで！！」
これはきっと、罰とかいうやつだ。
調子こいたわたしには、お似合いの罰ゲーム。
ケトルを掴む『お母さん』。これがアレか。煮え湯を浴びせたあのシーンか。
(まさか、体験することになるなんてなあ)
でも、焦凍にいの代わりになれたから。それだけはまあ、良かったかなあ。
「──────────A！！」
「えっ……？」
どんっ、と。
思い切り、体を押された。
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リン - 夜分失礼します！轟くんと同じ顔でテンション高いって最高見てみたいです^^ 作者さん、更新してください！orz (2020年2月1日 19時) (
レス) id: 655069ec5f (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - 夢桜さん» コメントありがとうございます！テンション高いです笑 ブラコンでヤンデレな焦凍さんとか怒られそうですが、よんでもらえたら嬉しいです…！ (2019年9月1日 20時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - テンションたっかいですね！wとても面白いです！ww焦凍君のヤンデレぶりがどんどん増していきそう… (2019年8月21日 21時) (レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - 恋雪さん» レス遅くなりました！コメントありがとうございます。予想外にたくさん読んで貰えてて嬉しいです。これからもよろしくお願いします！ (2019年7月16日 0時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - めっちゃ好きです…夢主かわよ…… (2019年7月8日 18時) (レス) id: 7254be4381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2019年2月12日 2時
