星のカービィトリップ小説--第一章--トリップの魔法--

1-2. リアル鬼ごっこ ページ4

「はぁっ………はぁ……！！」
「待つでゲスー！！」
「可愛子ちゃああああん！！待つゾーーーーーイ！！」
後ろから叫びながら私を追ってくる足音が聞こえる
2対1………普通に考えて私の方が不利だ
(なら…！！)
私に1つの考えが浮かんだ

まず、曲がり角がある所で曲がる

「あっ！！曲がったゾイ！！」

次に曲がった先にある部屋に入る

ｶﾞﾁｬﾝ

「何か音が聞こえた気がするでゲ……ぐぁっ！！」
「エスカルゴン！！何よそ見してるゾイ！！早くあの可愛子ちゃんを捕まえるゾイ！」
「いや、だからこの辺に……あああああ！そこ掴むなああああああ！！」
その会話が聞こえた後、だんだん足音が小さくなっていくのがわかった
「ふぅ〜なんとか距離は取れた………」
私は呼吸を安定させてから、落ち着いて次の行動に移した

アニメで見た城だとしても、道が複雑なのは確かだった
私みたいに城の中が分からない人より、デデデのような城の中が分かっている人の方が有利だ
なら、城の外に出た方が良いと思った

城の中が分かる人に聞いて確実に城の外に出た方が良い

なら、探すべき人は…………

「でも、何処にいるんだろう……？」
と、城の中を歩く
歩いている時はワドルディ達が真面目に仕事をしている姿がたくさんあった
(かわいいなぁ〜)
やっぱり癒やしだなぁ〜と思った
(！違う！ここにずっといる訳にはいかない！)
そう思っていると…

「どなたですか？」

後ろから声をかけられた
しかし、私はその声を聞いた瞬間、安心した気持ちになった
「すみません……城の外に出たいのですが、道が分からなくて…教えて頂けませんか？」
「わかりました！出口まではですね…」
私は出口までの道を聞いた
「ありがとうございます！ワドルドゥ隊長！」
ワドルドゥ隊長は可愛いから自然に笑みが溢れた
「お役に立てたなら光栄です！」
「またね！」
ワドルドゥ隊長は私に手を振っている
(可愛い…)
と思ってしまう私って病気かな？
そう思いながら出口へと走った

「あの方はどうして私の名前を知っていたんでしょうか…？」

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