求めあった最後には… (ページ10)

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実らないこの思いは消えない　Ⅴ ページ10

私は、仕事中夢那の指を見た。

薬指に、指輪があった。

思わず息を飲んだ。そして、意味もなく彼女に聞いた

ゆりか「夢那〜、その指輪って例の彼氏さん？」

夢那「えへへ、そうなんだぁ〜。誕生日にくれたんだ、プロポーズと一緒に…んふふ！式に、絶対呼ぶからね！」

ゆりか「良かったじゃん！絶対呼んでよ？呼ばなかったら、私泣くかもしれないなぁ～w」

夢那「絶対呼ぶ！約束する！」

彼女の純粋な笑顔が、私にとっちゃ憎たらしいものにしか見えなくなった。

違う、彼女が憎たらしいんじゃない。

私が醜いんだ…

笑えてたかな、ちゃんとごまかせてたかな。

このまま彼に気持ちを伝えたら、夢那との友情も消えてしまうんだ…

それは絶対に嫌だ。ずっと仲良くしてくれてる親友をなくすなんて私にはできない…

ちゃんと自分を隠して、思いっきり笑うんだ。

二人とも私は失いたくない。

叶うなら、

溺れるままに…

二人の近くにいさせてください。