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「先輩……大丈夫かな…やっぱ気になっちまう」
天喰を残し道を駆け抜ける中、後ろ髪ひかれるようにつぶやく切島に、出久も頷いた。Aも、絶対追いついてと言ったものの、それは不安がどこかにあったからで、正直に言えば、彼を3対1で残してきたことは間違いなく気がかりだった。
(……けど)
天喰とて、倒されるつもりなんて毛頭ないはずだ。何より彼は通形のために我武者羅になって戦うだろう。大事な人の身を案じ、その人のためなら、その人がいるなら、どんな困難だって打ち破ってみせるという思い。それは、Aにもひどく覚えがある。性格も全然違うし、友情と愛情の違いだってあるけれど、どこか自分と焦凍に似ているとAは思った。
「きっと……大丈夫だよ」
だから、天喰は勝つ。勝って、追いついてくる。
「信じよう！」
「よう言ったトロイメライ！」
「！」
「おうお前ら！ 背中預けたら信じて任せるのが男の筋やで！！」
振り返り、一喝するファットガム。その力強い言葉に、切島はよっしゃ！ と叫ぶ。
「先輩なら大丈夫だぜ！！」
「逆に流されやすい人っぽい」
(確かに……)
出久のツッコミも最もである。が、いつまでも心配して集中できないよりずっといい。そう。こちらはこちらで、今の状況を打破し、治崎に追いつくことに集中しなければならない。
「上に戻ろう」
ナイトアイが階段に向かいながら言う。
「……？」
そこでAは、ある違和感に首を傾げた。
「あの……変じゃないですか？」
「なんや？」
「わたしたちが上に戻ろうとしてるのに、どうして妨害がないんでしょうか……？」
「そういえば……グネグネしない！」
出久もはっとして辺りを見回す。さっきは大穴を開けてまでこちらの進行を妨害した入中が、何も仕掛けてこない。この奇妙な状況が何を指しているのか、口を開いたのは相澤だった。
「このタイミングで邪魔をしてこないとなると……地下全体を性格に把握し、動けるわけではないのかもな」
「え？ じゃあ単純に、入中はわたしたちの動向を見ていないだけ……ってことですか？」
「サンイーターに、上に残った警察体もいる。もしかするとそちらに意識を向けているのかもな」
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SangriA(プロフ) - KAREN(´･ω･｀)さん» コメありがとうございます！面白いって言ってもらえてすごく嬉しいです！そして長いのに一気読みお疲れ様です…！これからもよろしくお願いします！ (2018年11月12日 22時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
KAREN(´･ω･｀)(プロフ) - 今日最初から一気読みしました！めちゃくちゃこの作品面白いですね！途中ニヤニヤしちゃう時があって（笑）これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2018年11月11日 23時) (レス) id: deeddcab94 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - まなまなさん» コメありがとうございます！長いのに一気……ありがとうございます！更新頑張ります。栄養士もよろしくお願いしますー♪ (2018年11月5日 21時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
まなまな - 一気に読んでしまいました！更新大変かもしれませんが、頑張ってください(*^^*)轟くんの栄養士の方も楽しみにしてますd(^_^o) (2018年11月5日 16時) (レス) id: 554649d889 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - 亜純さん» コメありがとうございます！すごく嬉しいです…！更新がんばるのでこれからもよろしくお願いします！ (2018年11月4日 18時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2018年10月31日 23時
