VSバブルガール02 ページ2
「あなたの個性になら、これが最適解……！」
泡とにおいを吹き飛ばす風。そして、相手の体力を確実に削り取る熱。
「『北風と太陽』ね！ でも私だって、その対策くらいは……」
「されてるのは前提です！」
「！？」
ぶわりと、一気に温度が上がった。
「語部さんの『北風と太陽』、……前より格段に……あっっつ！！」
「ワザも気持ちもあっついよねメルヘン少女！！ あっっつ！！！」
「………」
遠巻きに見ている出久、そして通形も瞬く間に汗だくになっていく。ナイトアイもまた、無言ながら額に汗を滲ませていた。
「くうっ……！」
じりじりと肌を焦がす熱。コスチューム上露出が多いのが仇となる。炎熱に直接肌を晒され、じりじりと焼かれる熱さと痛みにバブルガールは苦しげに唸った。そして、
「ゴリ押しって知ってますか？」
にやりと、Aが笑った。それに呼応するかのように、轟々と響き巻上がる風。
「決めます……！」
「っ……！」
バブルガールは無数の泡で自身を覆う。しかし、その抵抗も凄まじい風と熱に吹き飛ばされていく。Aのコスチュームがバタバタとはためき、そして、ぶわりと煽られる。熱による、凄まじい上昇気流が彼女を中心に巻き起こっていた。
「熱風牢獄………
「━━━━━━━━━━━━━━！！」
泡が吹き飛び、弾け、そして霧散。バブルガールを覆っていた防御壁は一瞬にして崩壊。防御手段を失った彼女は無防備同然となった。それを見て、Aは。
「…………」
━━━━━━━━━すっと、手を下ろした。
「………！」
バブルガールは目を見開く。Aは、勿論諦めたわけではない。単にこれ以上は必要なかったから、攻撃をやめたのだ。
「っ………はっ……」
へたりとその場に座り込む。
呆然とAを見遣り、そして、眉尻を下げて乾いた笑いを漏らした。
「……泣けないくらい、完敗だわ」
「あーもう！ 語部さん強すぎ！！」
「いえ、そもそもわたし、バブルガールの個性知ってましたし……後出しジャンケンみたいなものです」
「それが強いの！ 相手の個性さえわかっていればそれに有利な力をぶつけられるなんて、それだけで脅威よ」
敵に回すととんでもなく怖いと、バブルガールは苦笑する。そんな中、ミリオが真っ白な歯を見せてにかっと笑った。
「メルヘン少女、ほんといい個性してるよね！ でもそれ以上にコントロールがものすごいんだよね！」
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SangriA(プロフ) - KAREN(´･ω･｀)さん» コメありがとうございます！面白いって言ってもらえてすごく嬉しいです！そして長いのに一気読みお疲れ様です…！これからもよろしくお願いします！ (2018年11月12日 22時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
KAREN(´･ω･｀)(プロフ) - 今日最初から一気読みしました！めちゃくちゃこの作品面白いですね！途中ニヤニヤしちゃう時があって（笑）これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2018年11月11日 23時) (レス) id: deeddcab94 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - まなまなさん» コメありがとうございます！長いのに一気……ありがとうございます！更新頑張ります。栄養士もよろしくお願いしますー♪ (2018年11月5日 21時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
まなまな - 一気に読んでしまいました！更新大変かもしれませんが、頑張ってください(*^^*)轟くんの栄養士の方も楽しみにしてますd(^_^o) (2018年11月5日 16時) (レス) id: 554649d889 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - 亜純さん» コメありがとうございます！すごく嬉しいです…！更新がんばるのでこれからもよろしくお願いします！ (2018年11月4日 18時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2018年10月31日 23時
