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しかし尾白の疑問に天喰が答えることはなく、代わりに、隣に立っていた少女が弾むような声音で口を開いた。
「あ、聞いて天喰くん！ そういうのノミの心臓って言うんだって！ ね！ 人間なのにね！ 不思議！」
(この人も、この人で……)
なかなか独特の雰囲気を持っている。不思議ちゃんというか、天然っぽい気配を感じる。
「彼はノミの『天喰環』。それで私が『波動ねじれ』」
(ノミの……)
無邪気に容赦がない。いや、ただ単に素直なだけなのだろうか。波動は楽しげに、にこにこ笑いながら話し続ける。インターンについて話すはずだが、しかし彼女の興味はまったく違うところに向けられた。
「ねえねえところで君はなんでマスクを？ 風邪？ オシャレ？」
障子にマスクのことを尋ねたかと思えば
「あらあとあなた轟くんだよね！？ ね！？ 何でそんなところを火傷したの！？」
「！？」
焦凍の地雷を軽く踏み抜き
「芦戸さんはその角折れちゃったら生えてくる？ 動くの！？ ね？ 峰田くんのボールみたいなのは髪の毛？ 散髪はどうやるの！？ 蛙吹さんはアマガエル？ ヒキガエルじゃないよね？ どの子も皆気になるところばかり！ 不思議！」
クラスの皆に次々疑問を投げかけていく。どうやら彼女は好奇心旺盛な性格らしい。焦凍の火傷について触れた時はひやりとしたが、純粋な興味で、悪気はまったくないようだ。そんな波動の質問ラッシュは止まらない。
「ねえねえ尾白くんは尻尾で体を支えられる？ ねえねえ答えて気になるの！ あ、あなた語部さん！ 将来はヒーロー？ 轟くんのお嫁さん？」
「！！？」
「両方です」
即答したのは焦凍である。
「………合理性に欠くね」
痺れを切らした相澤の一言に、慌てたのは残る1人の、金髪の少年である。
(タンタ〇の冒険……)
いつか読んだ絵本を思い出してしまったのは仕方ないと思う。
「イレイザーヘッド安心してください！！ 大トリは俺なんだよね！」
そしてその少年は、ずいと体を前に出して言った。
「前途━━━━━━━━━！！？」
(((((ゼント……？)))))
何やら声が返るのを待っているようだが、誰一人として応える者はいない。
「多難━━！ つってね！ よォしツカミは大失敗だ」
ハッハッハと高らかな笑い声。なんだか、わくわからない……遠慮せず言ってしまえば、変な人だ。
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SangriA(プロフ) - あいうえお。さん» お久しぶりでございます！いつの間にか7です……！9月に書き始めたシリーズなのにおかしいな……。これからも更新がんばりますのでよろしくお願いします！ (2018年10月26日 22時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお。 - 久しぶりのコメント、いつのまにかもう7。更新が進む進む。低下する私の語彙力。←←更新頑張ってください！(唐突←← (2018年10月25日 23時) (レス) id: a39bf4407f (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - 雪音さん» そう言ってもらえてありがたやですー( ´ ▽ ` )更新がんばりますねー (2018年10月20日 22時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - SangriAさん» 試験面白い！忙しい中レスありがとうございます！頑張ってください！ (2018年10月18日 23時) (レス) id: d204d91f16 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - 雪音さん» ありがとうございます！まだまだ更新がんばるので楽しんでくれたら嬉しいです！ (2018年10月18日 19時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2018年10月17日 21時
