一次試験と嵐の男03 ページ3
(で、逃げてきたとこを……)
両手の五指を巧みに動かし、Aはそれを完成させた。
「━━━━━━
「！？」
びたりと動けなくなったライバルたちを見て、Aは勝ちを確信する。
「では、いただきます」
その笑顔は、正に捕食者のそれだった。
「そっちも終わったか」
「うん。焦凍もだよね」
巨大な蜘蛛の巣にかかった受験生たちを見て、焦凍は言う。
「……見事にうまくいったな」
「コツは追い込み漁だね！」
「…例えが渋いな……」
瓦礫で巣の方向へ誘導。そこを相手に気づかれないほどに素早くはった巣で一網打尽。これをやりたかったがために、巣をはりやすい工場地帯を選んだ。
「焦凍のおかげだよ！ 短時間でこんな大きなのをはれるようになったの、訓練つきあってもらったからだもん」
焦凍の反応に間に合うように糸を操る練習を繰り返した。加えて、指への負荷を軽減する発目考案のグローブ。これはそれらの賜物だ。
「いや、お前が頑張ったからだろ」
「そりゃ頑張ったけど……1人で練習じゃどうしても限界があるし」
「俺もお前のおかげで、だいぶ動けるようになった」
「えっ。いや、それこそ焦凍の努力じゃん！」
「お前がいたから頑張れたんだよ」
「！」
「ありがとな」
ほんのり桃色の空気が流れ、それを目の当たりにしてしまったライバルたちは遠い目で笑う。
「倒された上に目の前でいちゃつかれる俺らって……」
「言うな……！ メンタルがやられる……！」
「でもいただきますって言われた時ちょっと目覚めかけ……ふぼぁ！！」
ぼっ、と巣が燃え上がった。
「！？ しょ、焦凍何してるの！？」
「……………………………いつまでも動けねえんじゃ、あれだろ」
「せめて弱火にして！？ あと今の間なに！？」
「悪ィ。こっちはまだ調整がな……それより」
「？」
「Eat me……だったか。喜んで食うぞ」
「！！！？？」
(((チクショウ爆ぜろ！)))
彼らは来年こそ仮免を……そして、彼女を得ることを心に誓ったと言う。
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SangriA(プロフ) - あいうえお。さん» お久しぶりでございます！いつの間にか7です……！9月に書き始めたシリーズなのにおかしいな……。これからも更新がんばりますのでよろしくお願いします！ (2018年10月26日 22時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお。 - 久しぶりのコメント、いつのまにかもう7。更新が進む進む。低下する私の語彙力。←←更新頑張ってください！(唐突←← (2018年10月25日 23時) (レス) id: a39bf4407f (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - 雪音さん» そう言ってもらえてありがたやですー( ´ ▽ ` )更新がんばりますねー (2018年10月20日 22時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - SangriAさん» 試験面白い！忙しい中レスありがとうございます！頑張ってください！ (2018年10月18日 23時) (レス) id: d204d91f16 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - 雪音さん» ありがとうございます！まだまだ更新がんばるので楽しんでくれたら嬉しいです！ (2018年10月18日 19時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2018年10月17日 21時
