それぞれの成長04 ページ41
チャウワチャウワとぷかぷか浮かぶお茶子はとても可愛らしい。
「違うよ本当に！ 私そういうの本当……わからんし……」
「つむぎっちも轟と付き合う前同じようなこと言ってたよね」
「！？」
「確かに！ ねえねえ、轟くんとは最近どうなの！？ 前にも増してべったりだけど！」
「と、透ちゃんっ……」
(これは、林間合宿再来……！？)
まずい、と思ったその時、助け舟が差し出された。
「お話は聞きたいけど、Aちゃん疲れてるみたいだしまたにしましょ」
「ええ。それより明日も早いですしもうオヤスミしましょう」
「梅雨ちゃん、ヤオモモちゃん……！」
「ええー……はぁ、しょうがないか」
残念、と肩を落とす三奈と透に、響香が笑う。
「まあまあ、別日にまた聞かせてもらお」
(別日に来るのか……)
不穏だ。
「…お茶子ちゃん、あのね」
「？」
「自覚するとね……早いよ」
「！？ ち、違うって言ってるやんもう！！」
そして、あっという間に日々は過ぎる。仮免試験を明日に控え、Aは一息ついていた。と、ドアをノックする音。
「………A」
「！ 焦凍、どうしたの」
ドアを開け、夜なのであまり人に見られるとまずいと思い、とりあえず部屋に招き入れる。
「……」
「焦凍？」
無言でじっと見つめてくる。優しい目にふっと笑って、Aは彼を抱きしめた。
「…大丈夫」
「……本当か？」
「うん。ありがと」
(わたしのために、来てくれた)
あったかい。
「お前のことだから、色々考えてるかと思った」
「考えたよ。でも、決めたから……焦凍がいるから、決められた」
(だって、決めてたから。君と一緒に歩くって)
後悔しないように強くなる。迷わないこの決意も、形にできたのは彼がいたからだ。
でも、もしかしたら、やっぱり不安だったのかもしれない。
「……来てくれて嬉しい」
だって、こんなにも安心する。
「俺も、こうしときたかった」
「あはは。じゃあお互い充電だ」
「ああ…」
抱きしめあい、頑張ろうねと額をくっつけた。そうして軽くキスをして、2人で小さく笑いあった。
「ありがとう。焦凍」
「俺も。ありがとな」
きっと明日は上手くいく。穏やかに凪いだ気持ちで、Aはもう一度焦凍を抱きしめた。
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SangriA(プロフ) - yu-kariさん» コメありがとうございます！嬉しいです(>ω<)これからもよろしくお願いします！ (2018年10月7日 19時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
yu-kari - とても面白いです！続き待っときます！ (2018年10月7日 15時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - 胡桃 りんごさん» コメありがとうございます！こちらこそ、読んでくれてありがとうございます。これからも更新していくのでよろしくお願いします！ (2018年10月6日 23時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
胡桃 りんご(プロフ) - 続編おめでとうございます いつも更新ありがとうございます (2018年10月6日 23時) (レス) id: c748bcabcd (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - mayumiさん» 展開についてはネタバレになるのでお話できません。ご了承ください。 (2018年10月6日 22時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2018年10月6日 21時
