劇的逃走劇05 ページ13
「ちが、よっ……わたしが、弱いからっ……ごめ、心配かけて、ごめんなさい、ごめんなさいっ……！」
「いい……お前が帰ってきてくれたなら、それでいい……！」
その言葉に、温かい体温に救われる。たった数日の出来事だったけれど、まるで何年も離れていたような気がして、その体温に必死に縋りついた。
「ありがとっ……救けてくれて、ありがとう……！」
そこからは、言葉にならなかった。
ただただ焦凍にしがみついて、泣いた。
「A……」
焦凍はずっと、名前を呼びながら抱きしめてくれた。百は時折、優しく、優しく頭を撫でてくれた。
本当に怖かった。殺されると思った。服を引き裂かれた時は、血の気が引いた。それでも屈せなかった。屈したくなかった。負けるものかと自分を奮い立たせた。
(でも……怖かったっ……)
いくら気丈に振舞ったって、恐怖は消えなかった。今だって不安で、焦凍から離れられないでいる。
「った、よ………」
「A……？」
「こわ、かった……怖かったよぉ……！」
「！」
それは、気丈な彼女の、初めての泣き言。
「大丈夫だ。もう絶対、離したりしねえから……！」
(絶対に、もう……何があっても、相手がどんな奴でも)
Aが泣き止むまで、焦凍はずっと、彼女を抱きしめ続けていた。
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SangriA(プロフ) - yu-kariさん» コメありがとうございます！嬉しいです(>ω<)これからもよろしくお願いします！ (2018年10月7日 19時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
yu-kari - とても面白いです！続き待っときます！ (2018年10月7日 15時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - 胡桃 りんごさん» コメありがとうございます！こちらこそ、読んでくれてありがとうございます。これからも更新していくのでよろしくお願いします！ (2018年10月6日 23時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
胡桃 りんご(プロフ) - 続編おめでとうございます いつも更新ありがとうございます (2018年10月6日 23時) (レス) id: c748bcabcd (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - mayumiさん» 展開についてはネタバレになるのでお話できません。ご了承ください。 (2018年10月6日 22時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2018年10月6日 21時
