合格通知 ページ2
『語部少女！ 雄英高校で待っているよ！』
「……！」
部屋に響くNo.1ヒーローの声。しかも、自分の名前を呼ぶ声。これで感動しない人がいるのだろうか。
投影された映像を、半ば夢のように思いながら、それでも現実に伝えられた言葉を少女は頭のなかで繰り返し響かせた。
(合格通知が映像……しかもオールマイトから個人宛のメッセージとか、凄いなぁ。紙一枚ですむところをどんだけお金かけて……あ、いや、そうじゃない)
「……受かった」
少女からは、自身でも驚くくらい、平坦な声が出た。直後、後ろから肩を引っ掴まれた。ガクガクと激しく揺さぶられる。
「何その反応！ もっと喜びなさい！ 雄英よ雄英！ しかもヒーロー科トップ合格なんて！」
「母さん、これでも喜んでるんだよわたしは。ねえ、ちょ、揺らしすぎ揺らしすぎ」
喜び通り越してびっくりして、一周回って冷静になってしまった。もちろん、合格するつもりで臨んだことに違いないが、まさか、こんな嬉しい結果だとは思わなかったのだ。
「まあ、俺の娘なら当然の結果だな！」
「さっきまで足がくがくで新聞逆さに読んでたのは誰さ？」
(自分より狂喜乱舞されるとなんか冷静になっちゃうな……いや、すごく嬉しいけど)
「雄英高校……どんな子が一緒なのかな」
これから始まる生活と、共に過ごすクラスメートに思いを馳せる。何せあの雄英。多様で、そして、レベルの高い猛者たちが集まることは間違いない。
(……そう言えば、あのブツブツくん大丈夫だったかな)
試験会場で、眼鏡男子に注意されていた男の子がいた。実技試験では、遠目ではあったが、確かあの後ゼロポイント敵を打ち倒していたずだ。あれは驚いたなと思い出す。何せ一撃。しかも拳で、だ。
(眼鏡くんもなかなか面白い子だったな。あと、なんかほっぺたもちもちしてそうな女の子、可愛かったなぁ)
「雄英、楽しみだな」
自然と笑みがこぼれる。合格は、やはり嬉しい。将来の夢に、一歩近づいた実感がじわじわと体全体に広がっていくよう。だんだんと「合格」が現実味をおびてきて、少女は胸が高鳴るのを感じた。
「A、今日はお祝いね！」
語部 A。4月から雄英高校ヒーロー科に入学する少女。
「A、本当におめでとう」
これは、彼女の物語。彼女と仲間たちと、そして、一人の少年の物語。
「お父さん、お母さん、ありがとう！」
これはまだ、夢への第一歩。
彼女の、ヒーローアカデミア。その物語の、始まりである。
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SangriA(プロフ) - 鳩ぽっぽさん» はじめましてー。知ってますよ。今はたまにログインする程度ですが(´д⊂)キャラデザが好きです。 (2019年5月16日 22時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
鳩ぽっぽ - シノアリス知ってるんですか？！(落ち着け) (2019年5月16日 19時) (レス) id: b1d6b85d01 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - フユキさん» コメありがとうございます！シノアリスいいですよね(*°∀°)シノアリスは衣装がみんな可愛いので特に好きなグレーテルにしました(^-^) (2018年9月18日 15時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - おっふシノアリス知ってる人だ。グレーテルソーサラー居ないけど可愛いですよね。 (2018年9月18日 11時) (レス) id: e79ac6a0b2 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - バエルさん» ご指摘ありがとうございます！わかってたんですがご都合主義でお隣にしました…。不自然ですみません。 (2018年9月17日 11時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2018年9月5日 3時
