Fairy Tale *Sakurai Sho* (ページ43)

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Fairy+43 ページ43

そう、言って。

ﾊﾞｶにするように、笑ったかと思うと。

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ｱﾝﾘ「ね、翔？」

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彼の名前を呼んで。

彼女の方を、向いた彼の唇に。

一瞬のすきを狙って。

彼女のﾋﾟﾝｸの唇が、重ねられた。

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私は、2人の前で。

その光景を、ただ…眺めているだけで。

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翔「ちょ…っ、」

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彼が、慌てて彼女の肩を押して、

距離を取るのも。

なんで彼女に触れるの…って。

そんな、汚いことしか考えられなかった。

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ｱﾝﾘ「あっ…で？お姫様が、私の翔に何か用？」

翔「ｱﾝﾘさん…そんな言いかた…」

ｱﾝﾘ「ちょっと、黙ってて、」

.

ｷﾂく、言われて。

彼はひとつ、ため息をついて。

私を、憐れむような目で見つめた。

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ｱﾝﾘ「…ねぇ、聞いてる？お姫様…？」

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ﾌﾟﾁﾝと、何かが切れた音がした。