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Fairy+32 ページ32

それから。

用意された舞踏会には。

必ず足を運ぶようにした。


.

あまりそう言う場所が

苦手な私が、

進んで舞踏会に足を向けている姿を見て。

お父様も、お母様も驚いていた。


.

“森に行けなくなって、気が狂ったんじゃないか”

そんなことを言いながら。

舞踏会に行くのをやめさせ、

もう一度森へ遊びに行かせる、

という話も出たみたいだけど。


.

お兄様が、言ってくれた。

“Aも女の子だから。キラキラした場所には、憧れる”って。


.

その言葉で。

“ほどほどに”と言う条件を出して。

舞踏会に、行くことを許してくれた二人は。


.

私のために、

新しいドレスを用意してくれる。


.

でも。

あの人に会うことができるのは。

ほんの…一握りの舞踏会にすぎなくて。


.

誰とも踊らず、

帰ってくることも…しばしばだった。

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作者名:夢乃 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/houseki/  
作成日時:2012年4月27日 19時

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