得意分野02 ページ48
ネビル・ビュッフェによるレーザー光は配管を照らし、その影の形も変えていく。
『いました葉隠さん！！』
(すごい…！)
影の『黒』を消し、溶け込んでいた黒色を炙りだした。
『想定外の事態など、私すでに想定内ですわ！！』
「ヤオモモちゃんかっこいい！」
「…」
「轟くん、そこ妬くとこじゃ…」
「……」
(ますます重症に…)
そう思いつつ、出久が苦笑いしていたのはさて置き。
戦況は、目まぐるしく変わっていた。
「今度はキノコ…！？」
Aは目を瞬かせた。小森希乃子、個性は『キノコ』。ステージ中がキノコで埋めつくされていく。黒色の姿も瞬く間に見えなくなってしまった。
「人体にも生やせるのか…」
「透ちゃんの個性もこれじゃ…！」
キノコが体に生えてしまったことで、透の『透明』も意味をなさない。さらには、
『ゴンッ、ガンッ、ドガッ、あーズドッズンッ』
「え…？」
────ガガガガっ！！
「なんだあれ…」
「お、オノマトペ…？」
「見たとこ、口にした音を具現化できる…ってとこか？」
まるで漫画のように、効果音の形をした巨岩のようなものが飛び出してきた。しかも、青山のレーザーでも傷一つつかない。攻防一体。見た目はコミカルだが、強力だ。
「吹出漫我くんって…今更だけど、ほんと名は体を表すよねこの世界」
「A、メタいのは良くねえ」
「あ、うんごめん。ていうかこの会話だいぶ前もどこかでしたね」
まあそれは置いておき。
今の吹出の攻撃により、チームが分断された。いや、正しくは。
「ヤオモモちゃんだけ切り離された…！」
『あとは力で攻めきる！！』
「！」
百の背後、拳藤が、巨大化させた拳を振り抜く。
「ヤオモモちゃん！」
百は咄嗟に盾を創造。一撃は阻止するも、盾は役にたたないほどにへこんでしまった。百をチームと分断し、1対1の得意分野に持ち込む。拳藤の策はやはりレベルが高い。
「これがうちの拳藤さんよ！！」
鉄哲がガッツポーズ。拳藤の勝利を確信してのことだろう。が。
「最善手かはわかんねェな」
「え！！？」
「ヤオモモちゃんを警戒しての分断なら、これは寧ろ悪手かな」
「え！？」
焦凍、そしてAの言葉。鉄哲はイマイチその意味を掴みかねている。
「ヤオモモちゃんを警戒するなら、チーム全員で真っ先に攻撃した方がよかった」
そう。拳藤の得意分野が、タイマンでの格闘戦なら。
「窮地からの組み立てこそ…」
「ヤオモモちゃんの得意分野だもんね！」
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SangriA(プロフ) - 轟沙季さん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです(>ω<)更新がんばりますのでこれからもよろしくお願いします！ (2019年3月25日 23時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
轟沙季 - この作品は素晴らしいです！続きも読みたいです！図々しいですが更新よろしくお願いします！ (2019年3月25日 13時) (レス) id: 558a8f9c64 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - アトさん» コメありがとうございます！いつの間にかこんなに長く…でも楽しみにしてもらえてるのすごく嬉しいです。これからもがんばります！ (2019年2月25日 21時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - りんさん» コメありがとうございます！いつも読んでもらえて嬉しいです。これからもよろしくお願いします！ (2019年2月25日 21時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
アト(プロフ) - こんなに続いてる神作初めて見ました…！！フェアリーテール楽しみにしてます！！！！ (2019年2月24日 23時) (レス) id: 405929ea37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2019年1月26日 20時
