特別参加者02 ページ42
「さァA組！！ 今日こそシロクロつけようか！？」
(いつもそのテンションで疲れないのかな…)
背を反らしながら叫ぶ物間に、慣れてくるとそんなことを思ったりする。
「見てよこのアンケート！ 文化祭でとったんだけどさァーア！ A組ライブとB組超ハイクオリティ演劇どちらが良かったか！ 見える！？」
(無駄にマメだ…)
わざわざ聞いて回ったのか。彼は頑張るところのベクトルを間違っているような気がしてならない。
「２票差で僕らの勝利だったんだよねえ！！ 入学時から続く君たちの悪目立ちの状況が変わりつつあるのさ！！」
「あ、拳藤さん」
「ごめんね。今コイツ黙らせるから」
「はは…」
拳を握りながら、拳藤が物間の方へ歩いていく。またも彼女の鉄拳が物間を沈めるのか…と思いきや。
「そして今日！！ AvsB！！ 初めての合同戦闘訓練！！ 僕らがキュ！！
」
「黙れ」
(まさかの相澤先生！！！)
相澤の捕縛布が物間の首を締め上げた。気道を塞がれた物間は白目を剥いていたが大丈夫だろうか。
「今回
「ゲスト？」
B組の担任、ブラドキングの言葉に、Aだけでなく皆がざわりと反応する。一体どんな人が来るのか。皆がワクワクしている中、姿を現したのは。
「あ…」
特徴的な紫色の髪。クマが目立つ目。
「ヒーロー科編入を希望している───────普通科C組、心操人使くんだ」
(あの人…たしか)
「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜！！！」
出久が驚きの声を上げる。
心操人使…体育祭で出久と戦い、彼を既のところまで追い詰めたダークホース。
「会話すると洗脳されちゃうんだよね」
「初見殺し」
青山、尾白の会話の通り、彼の個性は『洗脳』。かなり強力な個性だ。
「一言挨拶を」
相澤の言葉に、心操が口を開く。
「何名かはすでに体育祭で接したけれど、拳を交えたら友だちとか…そんなスポーツマンシップ掲げられるような、気持ちのいい人間じゃありません。俺はもう何十歩も出遅れてる。悪いけど必死です」
「…！」
口調こそ淡々としているが、その目はギラギラと光っている。
「立派なヒーローになって、俺の個性を人のために使いたい。この場の皆が、越えるべき壁です」
本気の、目だった。
「──────馴れ合うつもりはありません」
その、静かではあるが内に何か燃えるものを秘めた声に。
その場の空気が、ピンと張り詰めたような気がした。
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SangriA(プロフ) - 轟沙季さん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです(>ω<)更新がんばりますのでこれからもよろしくお願いします！ (2019年3月25日 23時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
轟沙季 - この作品は素晴らしいです！続きも読みたいです！図々しいですが更新よろしくお願いします！ (2019年3月25日 13時) (レス) id: 558a8f9c64 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - アトさん» コメありがとうございます！いつの間にかこんなに長く…でも楽しみにしてもらえてるのすごく嬉しいです。これからもがんばります！ (2019年2月25日 21時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - りんさん» コメありがとうございます！いつも読んでもらえて嬉しいです。これからもよろしくお願いします！ (2019年2月25日 21時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
アト(プロフ) - こんなに続いてる神作初めて見ました…！！フェアリーテール楽しみにしてます！！！！ (2019年2月24日 23時) (レス) id: 405929ea37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2019年1月26日 20時
