ヤキモチだって可愛いんです02 ページ2
「別に呆れたりしてないよ」
「…聞いたら呆れるかもだろ」
「やっぱりなんでもないわけじゃないんだ」
「……」
しまった、と目線をそらす焦凍に、可愛いと思いこそすれ、呆れたりはしない。
「話してくれないの？」
「……くだらないことだ」
「くだらないなら話してもいいじゃん」
「……」
焦凍は迷うように視線をさまよわせて、それから
「……カッコ悪ィ、から」
ぽつりと呟いた。
「話してくれない？」
「……」
沈黙、たっぷり10秒。
「…笑わねえか？」
「笑わない」
「……」
「ほんとだってば」
小さくこくりと頷いて、焦凍は言う。
「…あの、エリって子」
「エリちゃんがどうかした？」
「………俺は、あんまよく知らねェから。でも、緑谷はわかるだろ。その…だから、お前と、緑谷しかわかんねェ話題だって思ったら…」
「…もしかして、疎外感感じちゃってた…？」
「っ…」
「ていうか、ヤキモチ？」
「…………悪ィか」
拗ねたような口調だが、その顔は真っ赤だ。
「焦凍…」
「こんなの、狭量だってわかってんだよ…クソ」
「……」
「……おい、せめてなんか言え…」
「可愛い…！」
(あっ、ご、ごめん)
「は…？」
(あ、しまった)
本音と建前が逆になってしまった。
「いや、なんていうか…うん。ごめんね気づかなくて…」
「別に…俺が勝手に妬いてんだし…」
(今更だっていうのに気づいてないのも可愛い…)
ヤキモチなど今まで散々妬いていたと思うが…今回はよっぽど嫉妬してくれていたのか。
「言ってくれてありがとう」
「…ん……」
頭を撫でると、大人しく受け入れてくれる。もっと、と甘えるみたく押し付けられたら、たまらなくなるのも仕方ないと思う。
「…お前と緑谷が…ってのが、ありえないのもわかってる」
「うん」
「けど、俺が共感できないことをあいつができるのは、少し、悔しい」
正直に言葉を紡ぐ焦凍に、Aは優しく笑う。
「…わたしも、焦凍の立場だったら妬いちゃうな」
そうやって、頭を撫でるAに。
「……それはそれで可愛い」
「わたしも正直、妬いてもらえてちょっと嬉しい」
(カッコ悪くは無いけど、可愛いよ)
どこか満足そうに笑うAに、焦凍はまた顔を赤くして俯いた。
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SangriA(プロフ) - 轟沙季さん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです(>ω<)更新がんばりますのでこれからもよろしくお願いします！ (2019年3月25日 23時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
轟沙季 - この作品は素晴らしいです！続きも読みたいです！図々しいですが更新よろしくお願いします！ (2019年3月25日 13時) (レス) id: 558a8f9c64 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - アトさん» コメありがとうございます！いつの間にかこんなに長く…でも楽しみにしてもらえてるのすごく嬉しいです。これからもがんばります！ (2019年2月25日 21時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - りんさん» コメありがとうございます！いつも読んでもらえて嬉しいです。これからもよろしくお願いします！ (2019年2月25日 21時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
アト(プロフ) - こんなに続いてる神作初めて見ました…！！フェアリーテール楽しみにしてます！！！！ (2019年2月24日 23時) (レス) id: 405929ea37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2019年1月26日 20時
