ヤキモチだって可愛いんです01 ページ1
「ごめんね、いずっくん…！」
「ううん。良いものにするためだし、ダンスも出番削れるだけなら、エリちゃんに嘘ついたことにはならないから」
「ありがとう！」
Aだけでなく、演出隊が出久の答えに顔を明るくした。演出隊の人手が足りず、急遽出久に手伝ってもらうことになり、そういうことならと彼は頷いてくれたのだ。
「にしても、色々考えてるんだね…」
「せっかくならやれることはやりたくて」
「そっか…うん。僕も、楽しんでもらえるように全力で頑張るよ！」
ぐっと拳を握る出久に、Aも笑顔で頷く。
「ほんと、いずっくんが入ってくれて助かるよ。エリちゃんも来るし、本番すごく楽しみになってきた！」
「うん！ 僕もすごくたのし、みっ…」
「？」
Aの後ろに。
「……楽しそうだな、緑谷」
幾分か声を低くした、焦凍がいた。
「とっ、轟くん！ あの、わかってると思うけど他意はないからね！？」
「A相手に他意ないとか正気か…？」
「君たまにめんどくさいよね！！」
ぎゅうっ
「A、向こうで打ち合わせするぞ」
「いや、それとこの状態になんの関係が…」
後ろから抱きしめられているこの状態。
「ていうか、皆いるんだから…」
「って言いつつ語部さん割と冷静だよね…」
「慣れって怖いよね」
気恥しさが全くない訳では無いが、取り乱すことはなくなった。
「じゃあ僕は青山くんと打ち合わせするから」
「あ、うん。ほんとにありがとう！」
「A、行くぞ」
「うん。その前に離れてくれないと動きにくいんだけど…」
「やだ」
「やだて…」
結局焦凍をひっつけたままよたよたと歩いていくAの姿を、出久は苦笑しながら見ていた。
「…で、ここの『北風と太陽』なんだけど…」
「思い切って広範囲で巻き上げるか…」
「うん。その方が見栄えいいかなって」
「青山の移動の邪魔しないようにしないといけねェな」
打ち合わせは順調。大筋は決まっているので、後は微調整だ。
「…うん！ これなら大丈夫そう！」
「あとは練習あるのみだな」
「うん。エリちゃんに楽しんでもらわなきゃ…！」
「……そうだな」
「？」
違和感。言葉に少しの間を持たせた焦凍に、Aは首を傾げる。
「どうかした？」
「いや…」
「……」
「…………」
じっと見つめると、気まずげにふいと顔をそらす。
(わかりやすい…)
Aはふうと息をつく。ぴく、と焦凍が反応した。
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SangriA(プロフ) - 轟沙季さん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです(>ω<)更新がんばりますのでこれからもよろしくお願いします！ (2019年3月25日 23時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
轟沙季 - この作品は素晴らしいです！続きも読みたいです！図々しいですが更新よろしくお願いします！ (2019年3月25日 13時) (レス) id: 558a8f9c64 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - アトさん» コメありがとうございます！いつの間にかこんなに長く…でも楽しみにしてもらえてるのすごく嬉しいです。これからもがんばります！ (2019年2月25日 21時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - りんさん» コメありがとうございます！いつも読んでもらえて嬉しいです。これからもよろしくお願いします！ (2019年2月25日 21時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
アト(プロフ) - こんなに続いてる神作初めて見ました…！！フェアリーテール楽しみにしてます！！！！ (2019年2月24日 23時) (レス) id: 405929ea37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2019年1月26日 20時
