ピンクのあの子01 ページ40
「…あれ？」
「どうした」
雄英へと戻る道すがら、視界の端に映ったのはピンク色。
「あの子、迷子かな…？」
キョロキョロと辺りを見回して右往左往しているその少女は、背たけからして小学生ほどに見えた。
「親は…いねェな」
彼女の周りに、それらしい人物はいない。友だちときた可能性もあるが、そんな様子でもない。
「ねえ、きみ」
「きゃっ！？」
もし本当に迷子なら、放っておくわけにもいくまい。Aはその子どもに声をかける。すると、彼女はビクンと肩を揺らして驚いた。
「ご、ごめんね。驚かせるつもりはなくて…さっきからキョロキョロしてたから、迷子か何かかなって…」
「ま、迷子じゃないわ！ ちょっと探し物をしてただけよ！」
(あれ？)
思ったよりしっかりとした口調だ。見た目よりも年は上なのかもしれない。
「そうだったんだ。勘違いしちゃってごめんね。探し物、手伝おうか？」
「えっ」
「ほら、1人で探すより早いと思うよ」
「……別にいいわ。すぐ見つかるもの」
「とか言いながらお前、さっきからずっとウロウロしてるじゃねェか」
「うっ…」
焦凍の悪気ない一言に、少女は言葉を詰まらせた。しかしすぐに、必要ないと首を振る。
「…あなたたち、雄英の人でしょ？ そんな暇してていいのかしら？」
「え、なんで知って…」
「再生数すごいもの。轟さんと語部さんの体育祭動画」
「へあ！？」
「A、緑谷みたくなってるぞ」
まさかここで動画の話が出てくるとは思わなかったAである。
「あなたたち、けっこう有名人よ。…羨ましいくらい」
「い、いや、あれはむしろ、勝手に上げられちゃってどうしようもなかったというかなんと言うかっ…」
「…………。とにかく、探し物は1人でするわ」
「あ…」
「A、本人が言ってんだ。行くぞ」
「う、うん…」
探し物に戻った少女は、もう視線もやってはくれないようだった。何かを必死に探してはいるのだが、しかし手伝われることを遠慮…というより、明らかに避けられている。無理やり関わるのも良くないかと思い、後ろ髪引かれる気持ちで帰路につこうとしたとき。
(……あ)
「……ピアスがないの？」
「！ なっ、なんでっ」
「あ、えっと、片方だけしてるから、落としちゃったのかなって…」
はいもいいえも言われてないが、おそらく当たりだろう。彼女の耳には、右側だけハートのピアスが揺れていた。
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SangriA(プロフ) - イズモさん» コメントありがとうございます！轟氏は可愛いとかっこいいが同居してる最強キャラだと思います笑 これからもよろしくお願いします！ (2019年1月5日 10時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
イズモ - とっても面白かったです！焦凍が可愛い…… (2019年1月4日 19時) (レス) id: 0e0abeeec8 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - T.a!さん» こちらこそありがとうございます！これからも楽しんでいただけたら嬉しいです！ (2018年12月26日 17時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
T.a! - 紹介見ました！ありがとございます！ (2018年12月25日 8時) (レス) id: db0d32bae9 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - T.a!さん» どうもですー。紹介項目追加したので見てくれたら嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2018年12月24日 23時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2018年12月2日 1時
