一つの別れ01 ページ16
その後のことは、どこか現実感がなかった。
オールマイトとナイトアイが、何か2人にしかわからない会話をしていたような気がする。確か、「これまでの償いをさせてくれ」とオールマイトが言っていたが、なんの事かはわからない。
ただ、ナイトアイがオールマイトが殺される未来を見てしまって、それを変えようと足掻いていたこと。何をしても、未来を変える、そんなことはただの一度もできなかったこと。けれど今日、出久やAがその未来を変えるのを見て、おそらく、そこに弱々しくも、少しの希望を見出したこと。それは、わかった。
そして、ナイトアイの心残りも。
「ダメだ！ 生きて下さい！ 死ぬなんてダメだ！！」
いつも笑顔で笑っていたあの通形の泣き叫ぶ声が、耳にこびりついて離れない。
自らも満身創痍の体で、看護師の制止を振り切りながらナイトアイが横たわるベッドにすがりつく通形の姿は、痛々しくて見ていられなかった。
「あなたが教えてくれたから強くなれたんだよ！ あなたが教えてくれたからこうして生きてるんだよ！！ 俺にもっと教えてくれよ！！ 死んじゃダメだって！！」
身も蓋もなく涙を滂沱として流す通形の頬に、ナイトアイの残った右手がそっと触れた。そして彼は、生涯最期の『予知』を使い、言ったのだ。
「……大丈夫。お前は…誰より立派なヒーローになってる…」
この未来だけは、変えてはいけないな。と。
「だから、笑っていろ」
そうやって彼は、自らが、とても優しく、本当に優しく笑ったのだ。
翌日。
(来たはいいけど…)
Aはとある病室の前で、ううんと唸っていた。
Aは検査結果も良好で、今日学校に戻る。しかし大怪我を負った通形だけは、もう一日入院するのだ。それを聞いて、挨拶だけでもと思って来たのだが…
(どういう顔で入ればいいのか…)
きっと、ナイトアイのことで落ち込んでいるはずだ。下手な言葉で、傷つけたくはない。
(やっぱり、やめといた方がいいのかな…)
「あれっ、語部さん」
「あ、いずっくん。いずっくんも通形先輩に？」
こくんと頷く出久。情けない話だが、2人ならなんとか大丈夫かと思い、病室のドアに手をかける。がらりと開けた、その先に
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SangriA(プロフ) - イズモさん» コメントありがとうございます！轟氏は可愛いとかっこいいが同居してる最強キャラだと思います笑 これからもよろしくお願いします！ (2019年1月5日 10時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
イズモ - とっても面白かったです！焦凍が可愛い…… (2019年1月4日 19時) (レス) id: 0e0abeeec8 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - T.a!さん» こちらこそありがとうございます！これからも楽しんでいただけたら嬉しいです！ (2018年12月26日 17時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
T.a! - 紹介見ました！ありがとございます！ (2018年12月25日 8時) (レス) id: db0d32bae9 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - T.a!さん» どうもですー。紹介項目追加したので見てくれたら嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2018年12月24日 23時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2018年12月2日 1時
