Forever Kiss 4 *

110 ページ19

.






.










「 皆さん、撮影お疲れ様っした〜、乾杯！ 」






カチン、というグラスとグラスをぶつける音が周囲で鳴り響いた。

か、かんぱ〜い、と、いまいち乗り切れずに私と白井くんもグラスを上げる。





白井「 先輩、お疲れ様です 」


『 …私たち、今日はほぼ自由時間だったけどね、(笑) 』


白井「 まあまあ。こんな業界の打ち上げ来ることなかなかないんですから、とりあえず楽しみましょーって 」





うわ、この酒うま！とテンションが徐々に上がってきた白井くんを横目に、私はなんとなく、彼を目で探してしまったりする。






菊池風磨…

私の、多分…恋人。

マリウスさんの隣で、ずっとちょっかいを出している。







『 …夢…じゃないですよねまさか 』





それなのにさっきからずっと、風磨とは目が合わなくて。

昨夜海岸で私たちは恋人になった気がしてたけど、もしかして私の勘違いだったのかしら…

やっぱ、アイドル&モテ男の風磨に弄ばれただけ…！？

だとしたら最悪サイテー…





いや！ちゃんと「好き」って…言われたし。

しかも、「好き」どころか…







健人「 Aちゃん 」


『 へっ、、！あ…健人くん… 』






驚かしちゃった？ごめんね、と眉を下げて笑う、いつもの感じに、少し安心する。





健人「 ふふ。大丈夫ー？なんかぼーっとしてたみたいだったけど 」


『 あ…うんー、大丈夫！昨日あんまり眠れなかったから、眠いのかも 』


健人「 昨日？ 」







そう言うと、ふと健人くんは一瞬考えて



健人「 一旦、外、出ない？外の風に当たれば、少しは眠気覚めるっしょ 」



穏やかに微笑んだ。









.

111→←109

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す