Forever Kiss 4 *

94(You/Fuma) ページ2

.





.









こつん、







『 ？ 』


風磨「 はーーー… 」







目を閉じていると、急に額に何かが当たる感覚。

額と額が軽く合わせて、風磨は伏せ目気味にため息をついた。






『 …風磨？ 』


風磨「 …っぶね、 」


『 え…？ 』


風磨「 や…今、俺の信条に反することが行われようとしていた 」


『 は…？？何？ 』







真剣な顔で呟く風磨を見て、これはいつものおふざけじゃないやつだぞ、と思う。






『 し、信条…？どゆこと？ 』


風磨「 …早まったってこと。カッコ悪いけど 」






とりあえず…アイラのこと話させて、と落ち着いたトーンで言う風磨の目は、

やっぱりふざけてなんかなくて…

一瞬緩んだ空気をまた、少し引き締める。







『 …よく分かんないけど、話してくれるの嬉しいからいいやっ 』


風磨「 鈍感め 」


『 痛っ 』





ぱちんとデコピンをされる。

でも、本当は痛いというより、それすら心地よくて。






風磨「 …話すよ。アイラと出会ったときから、今までのこと全部 」


『 …うん、 』


風磨「 アイラと初めて会ったのはー…大学に入学してほんとにすぐくらいだった 」











.







.












アイラ「 菊池くん…だよね？ 」


風磨「 …そうだけど、 」


アイラ「 やっぱりー！よかった、人違いじゃなくて 」






人見知りの俺は、大学初登校の日、結構緊張してて。

高校から上がってきたとはいえ、本当に仲の良かった奴らとはキャンパスも分かれてて、

ましてや芸能活動と両立させながら、大学も卒業する。



それがどれだけ難しいことなのか、事務所の先輩たちを見ているだけで十分分かっていたから。







.

95(Fuma)◆Past→←93(Kento/You)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す