2 - パスワード認証

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記憶は薄れる

想い出なんて、曖昧で繊細で抽象的なもの

そんなもんに頼りたくなかった。

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…でも、
そう分かってても、それしかなかったから。

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大橋「…なん、で」

長尾「蒸し返すのやめません？そんなん、誰も幸せにならんと思うんすよ」

西畑「なぁ答えてや。なんで今更…っ」

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それしか縋るもんがなかった。
唯一の手立てを失うのが怖かった。

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やから、

「思い出しても見つかんない、」

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ぜったい

想い出になんてしてやるもんか

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