昼は朝と同意義 ページ5
暑い、重いと目を覚ませば
誰かの腕と足がグルグル巻きついてるし
なんなら体半分私に乗ってるし
「起きろパクジフン」
顔は見えてないけど、このパジャマは見覚えあるし
まずこういうことするの、この人しかいないし
どうせまた
宿舎が同じの弟達のご飯を、ほったらかしにして…いやマシホに任せて
1人でこっちに来たんだろうなぁ
声を掛けてから、私の目元に移動した腕を叩いては
後ろ手にとりあえず体を揺すったりして
なんとかベッドから這い出てみれば
目を閉じながら、ニタニタ笑ってるのが見えた
「起きてたの」
JH「寝てるから」
「あっ、そう…」
あからさまな嘘にツッコむ程、今は余裕ないし
全然まだ眠いし
ムカつくニタニタ顔にぬいぐるみを押し付けて
スマホを探せば、伸びてきた腕にまた捕まって、また抜け出して、スマホ探して
そんなループに入りながら、なんとか見つけたスマホには
11:48なんて書かれてるんだから、少しびっくりする
10時に、アラームかけたんだけどな…
無意識に止めたかな
JH「A、アラーム変えただろ
前までハルトの『起きろや!』だったのに」
「アンタが止めたのね、OKOK」
二度寝したいからって、人の家まで来るのはどうなの、なんて
そんなの今更過ぎるし、何も言わないけど
アラームには文句言わせない
寝癖のついた髪を撫でながら、フラフラキッチンに向かうと
絶対に出てる筈のないフライパンが、コンロの上を陣取っていて
多分これは、ジフンがご飯作ってくれて
温め直したらすぐ食べられるよってやつだけど
冷蔵庫の中にストックされた紅茶を片手に、コンロの火をつければ、部屋への扉が開いて
私と同じように寝癖をつけたジフンがフラフラと近付いてきてから、持っていた紅茶を奪い取ってきて
「新しいの開けたらいいのに」
JH「俺もAも全部飲みきらないでしょ
昼から買い物行かなきゃ駄目なのに」
「え、なんか買い出しある?」
JH「は?忘れてんの?
妹と弟の誕生日プレゼント買いに行くんじゃん」
忘れっぽいな、なんて言いながら、私の頭を雑に撫でて
満足したのか、なんなのか
スタスタと歩いて、ソファに腰を下ろして、テレビのリモコンに手を伸ばして
同い年だし、誕生日だって全く同じな癖に
数時間早く生まれただけなのに
時々、ジフンの方が余裕がちに、所謂兄貴面するのはなんでだろう
「ご飯食べたの?」
JH「食べてないけど、食べれるなら全部食べなー」
「流石に無理」
ほら、こういうとこ
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作者名:そると。 | 作成日時:2023年10月12日 22時