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-JK-
イェダミが練習室へ帰ってきてから幾らか時間が経った頃、いつも通り_ではなく、いつもより、今までよりもなんだか親密さを抱えた2人が戻ってきた
この2人とは付き合いが長い
それは他の人にも言えることだろうし、胸を張ろうとも思えない、誇れる何かではない
けど、同い年である俺にはそれが明確に感じとれてしまった
一体何をやったのか
ごめんなさい、と申し訳なさ一杯で頭を下げるAとジフニ
仲直りしたならそれで良い、とみんなは笑っていたけど、どうにも感じてしまったアレが胸に靄をかける
Aもジフニも、驚く程頑固だ
それがあるからこそ今回の件が喧嘩に発展したのは明白
どこに落ち着けば、そんな雰囲気を漂わせることになったのか
ただただ、仲間を想う気持ちで疑問になった
JK「何したの?」
JH「ん?何が」
JK「とぼけるなって
Aだよ、どうやって解決したの」
「あー…色々
とりあえずどこにいるかは分かるようになる」
ニッと俺に向けるには優しすぎる笑顔を浮かべたジフニは、そそくさと弟達に囲まれていたAに近付いた
謝罪もそこそこに弟に走り寄ってしまった彼女に、俺達兄組は全く会話が出来ていないっていうのに
みんなしてジフニが言ったことだけで、頭を捻ることになった
Aに関すること、特に自分が深く関わることは明確にしないジフニ
だからこそAと話がしたいけど、どうにもその機会は暫く訪れなさそうだった
「ジフナ
スマホ返してよ、買い出しメモ見たい」
JH「ん」
そんな会話の中、流れるようにジフニのポケットからAのスマホが出てきて
なんとなく、アイツがしたことが分かった
あぁ本当に、仲間や家族に向ける愛情じゃ終われないんだな
そんな風に相容れないアイツを憐れんだ
自分達の売り方を分かってる手前、踏み込みすぎることが出来ないアイツは
今日もチャギヤと彼女を呼んでは、双子と言う神様がくれた立場に甘えるんだろう
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作者名:そると。 | 作成日時:2023年10月12日 22時