ブルースターのすれ違い(2) ページ10
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”「あ、じゃあもう凸れば?」”
Aはポカン、という擬音がふさわしい顔をして、黙ってしまっていた。
「何、俺そんなヤバいこと言ったか?(笑)」
「いや・・・、その考えはなかったです。でもそれくらいしないと会えないですよね」
Aは悩みに悩んだ上に、葛葉の考えに納得してしまっていた。
「まぁそんなあんな夜の戦場みたいなとこに突っ込まなくてもいいとは思うけど、行かなきゃ行かなかったで悩み込むんじゃないんすか?」
「ウーン、それはそうですね。じゃあ今日の夜行ってみます!」
「いや勢いどうかしてない?(笑)まぁなんかあったら相談してください、なんて言ったらふわっちに怒られそー」
そういえば葛葉さんが帰った後湊くんが・・・と、やきもちを妬いていた話を笑いながらした。
「でも早く会えるといいすね」
「マジで任せてください(笑)」
「いやあんな暗い顔してたのによく言えるな(笑)」
「これ、サービスです。相談乗ってもらったお礼として」
「うぉー、あざす。なんの花すか?」
「ルピナスという花です。感謝の気持ちを込めて贈りたいなと」
「あー、花言葉なんかもあったな確かに」
そんなこんなで話していたが、葛葉さんがマネージャーさんから連絡が来たとのことでAと葛葉は外に出て挨拶を交わした。
「もう多くは語らないけど普通にガチで頑張れ」
「葛葉さんもお仕事頑張ってください!」
「はいよー、じゃあまた」
Aは葛葉に手を振って店を後にした葛葉の姿が見えなくなるまで、「湊くんに会いたいな」なんて考えながら見つめていた。
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作者名:せりな | 作成日時:2024年2月3日 20時