亜麻の恩返し(5) ページ6
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「おいすー、今配信終わったわ、ってAちゃん帰ってきてたん?おかえり、大丈夫だった?」」
「ただいま、うん。ズハさんに送っていただいたから」
何も発さずに不破は瞬きを繰り返す。
「え、ズハが!?嘘や!コイツが送ってくれるわけないやん(笑)」
「おいふわっち、それは俺のこと舐めすぎね?」
でもお前らしくないやん、と不破と葛葉は二人で笑っている。
「てかこの人どちら様なの?お客様ではあるんだけど・・・、
ストーカー呼ばわりされるし」
Aは客として店に来てくれた彼を悪くは言いたくないが、モヤモヤする心がまださっぱりしないのも事実であった。
「分かるやん、俺とよくゲームしてるヤツ」
くずは、クズハ、葛葉!
〇〇の頭はこんなことで埋まっていた。
「葛葉さん・・・え!?同一人物!?」
「別だと思ってたんすか(笑)」
「だって女の子の時もあるし貴族のような衣装を纏われてる時もあるし・・・」
「はは、覚えてください」
葛葉さんとズハ、動画で聞く声と不破の部屋から聞こえる声。確かに似ているかもしれない、と自己完結したA。
「で、ズハの誤解はAちゃんはストーカーなんかじゃなくて俺の彼女ってことやね。かわいいでしょー、にゃはは」
Aも葛葉も驚いた顔をした。
「(言っていいの!?)」
「(いや察してたけどホントだとは思わねえじゃん)」
「え、こんなビックリすることある?」
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作者名:せりな | 作成日時:2024年2月3日 20時