ブルースターのすれ違い(6) ページ14
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「なんで葛葉連絡入れてないの、入れてなかったら普通に誘拐したのと一緒だからね」
「いや普通に忘れてた、てかAさん携帯忘れてたのかよ(笑)」
「あ、ホントだ・・・気づかなかった」
葛葉とAのポンコツぶりに叶は呆れる。
「僕が連絡入れておくから良いよ、てかなんでふわっちと喧嘩したの?」
彼女の扱いなら最高級の質を提供してくれるでしょ、と叶はAに問う。
「最近湊くんヘルプで店入ってるんですけど、帰ってくるの遅いし、朝も寝てるからなんとなくのコミュケーションすらも取れなかったんですよ」
「あー、そういえばふわっちめっちゃ忙しいとか言ってたな」
「俺がお前にさっき言ったんだよそれ」
くろのわの軽めのプロレスにAは頬がゆるむ。
「で、今日葛葉さんが私のお店にご来店いただいて、お店に行ってみようと思ってさっき行ってきたんですけど。なんかキス?されてて」
「キスゥ!?!?」
「なに、それはふわっちから?」
「いやお客様からです。でもそれに対して可愛いって言ってたのも事実だし、お仕事なのは分かってるけど辛いかなー・・・なんて」
「いやぁ、それは流石に辛いでしょ。僕なら耐えられないなぁ」
「そうだ、ふわっち色恋営業だっけ?」
「まぁ仕方ないのは分かっているので大丈夫です。だけど、一人でいたら崩れそうだったからお二人が来てくれて本当に助かりました」
自分の想いを誰かに伝えるのは苦しいけど、なんかスッキリもする。
そんなタイミングで\ピンポーン/という音がする。
「ちょ、かわいい俺の彼女迎えに参ったんだけど入っても良いすかあ」
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作者名:せりな | 作成日時:2024年2月3日 20時