天然悲劇のヒロインなんて・・・1【稲荷崎】

無実 ページ24

｢なんや君、この子は人殺しや、今から罪償うんや｣


なんやコイツ私やっとらんてば
勝手に人殺しにすんなし
頭沸いてんのかおい


北｢その子は無実ですよ｣

｢ほんまになんや、友達？無実を証明したいなら｣

北｢友達じゃないです、さっき知り合った人です。だけどその子と俺はさっきまで話とりましたし、それにその子足怪我してます。そんな子に犯行出来ますか？｣


なんと言うか全部事実。
事実過ぎて言い返せん感じや。



｢ほんまに怪我しとるん？｣

『バリバリしてます.......ていうか足つけただけで悲鳴上げてるんです取り敢えず座らせてくれません？』


近くのベンチに座ると警察さんに事情聴取さらる
だけど私の家庭事情話したらなんか打ち解けたというか同情というか疑いは見事晴れた。


｢すまんの、疑って｣

『いえ、警察さんも毎日こんな時間までやっとったらストレス溜まりまくりですもんね』

｢わかってくれるかぁ！｣


おいこの警察泣き出したぞ
なんや泣き虫ちゃんか。



｢ほんで今日はどぉするんや？｣

『あっ』

｢とりあえず念の為病院入院するか？｣

『あーそれはいいです.......多分家で寝ます』



病院行ったら楽器弾けんし嫌や。
とりま警察は撤収して私は北先輩におぶられ家に入った。


『なんで私の無実証明してくれたんですか？』

北｢人助けに理由いるか？｣

『なにそれ工藤か？』

北｢俺みたいなやつ自分のクラスにも居るんか？｣

『えっ』


知らんけいなんかこの人は。
ていうかしらんで言ってるってイケメンかよ


『まぁ無実の証明なんて要らないけどちょっと嬉しかったです』

北｢どっちや｣


本当はすごく嬉しかったです。

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