第2話 ページ2
朝ごはんを食べ、準備をする
『母さーん、行って来るわー！』
「頑張ってなぁ、応援しとるで」
行ってきますをしたあと、鍵を閉めたとき、右隣からもガチャっと音がした
右隣の人も今から出るんだー
ん？右隣？
まって、右隣って誰だっけ…！？
「A…？」
『…うらた…さん」
うらたさんだ。最悪だ、誰にも会わないことを密かにねがっていたのに
「…A、今から行くの？」
『はい…。うらたさんもなん？』
「…入学…おめでと」
『おおきに…。あっ遅れるからもう行くなっ。ほんじゃ』
「うん」
逃げるようにあの場から離れたけど大丈夫かな。
でも…
『坂田じゃなくてよかった』
ここを曲がって…
『着いたあ！！』
私が通う“私立音咲高等学校”
広いな
んーとクラス表…
私は多彩だから…
『た、た、…あっあった。1年…3組か。…ん？』
ああ嘘だと言ってくれ…何故、なぜ…
『
なんで千里と同じなん？』
ハァ…
坂田は…5組か
離れたな
『教室いこ』
自分の机を探し、席に座ったあと机に伏せながらヘッドフォンでお気に入りの曲を聴く
「なぁなぁ！」
『んぅ？』
「なんの曲聴いてん！？」
ごめん、先に言わせて。あなた誰？
『…』
「あっごめん！言うの忘れてたわ。
わし黒木棗！好きなものはタピオカ！よろしくな！」
『…多彩A。好きなものは…ミルクティーやな。よろしゅう』
「Aってどこ出身なん？方言あるよな？」
『一応、京都出身やけど。そない方言でとった？』
「おん！今もでとるで？」
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作者名：兎月 | 作成日時：2019年5月6日 20時
