暖かい ページ46
季節は秋、北風が吹き段々と冬らしくなってきていた
A｢うー…さむ…今年も来たか、地獄が…｣
Aは、寒いのが苦手だ。この季節に入ってくると師匠が着ていたちゃんちゃんこを羽織る
氷の呼吸の使い手だが寒いものは寒いのだ
師匠のちゃんちゃんこは大きく、腕はすっぽり隠れ腰より少し下くらいまで丈がある
煉獄｢やあ！A！｣
A｢あ、煉獄さん。どーも｣
煉獄｢もうそんなに着込んでいるのか！｣
A｢煉獄さんこそ、羽織1枚で寒くないん？｣
煉獄｢む！俺は寒くないぞ！｣
A｢わあ…元気…うちはもう寒くて寒くて｣
煉獄｢風邪でも引いてるんじゃないか！｣
A｢……うぅ｣
額と額を合わせられる。煉獄は無意識なのだろうがAも年頃で、多少は気になる
恥ずかしさで熱が出そうだ
煉獄｢…んー。少し熱いか…？｣
A｢それは煉獄さんのせい…｣ﾌﾟｼｭｰ
煉獄｢なに！？それはすまん！！だ、だから泣かないでくれ！！｣
恥ずかしさで顔が真っ赤になってるのを見られたくなくて手で顔を隠していたら泣いてると勘違いされた
A｢な、泣いてない…｣
煉獄｢だが、手で顔を｣
A｢さ、寒いので少し懐に入れてください｣
何としてでも顔を確認しようとしてくるので、逆に相手の内に入って顔を隠す作戦に出た
煉獄は良いぞ！と元気に答えたのでいざ参る(？)
A｢失礼します！｣
煉獄｢うむ！こうすればもっと暖かいぞれ｣
次の瞬間羽織で包まれた、確かに暖かい
A｢あ、ほんまやー…あったかー｣
煉獄｢ははは！だろぅ！｣
A｢守られてるみたい…落ち着く…｣
煉獄を見上げにへらと顔を綻ばせる、さっきの恥ずかしさは既にない。煉獄は、変わらぬ顔のままそっぽ向いた
煉獄(守られてるみたい…か)｢ならば俺はAを風からも鬼からも護ろう！！｣
A｢わー！頼もしい！｣
しばらくして
宇髄｢お前…誰と喋ってんだ…｣
煉獄｢宇髄！｣
A｢こんにちは！｣
羽織の内からひょこっと顔を覗かせる、宇髄は無言でそれを撫でた
A｢？？？｣
宇髄｢ずるいぞ煉獄｣
煉獄｢Aは俺が護る！｣
A｢いけー！煉獄さん！宇髄さんから逃げるぞー！｣
煉獄は羽織に包んだままAを上手いこと持ち上げ走って行った。Aはきゃー！と楽しそうな声を上げていた
宇髄｢……なんだあれ｣
この日の炎氷柱は親子のようだと言われた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 56人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
風鈴(プロフ) - 妖精・ナルルさん» うわぁぁぁぁ！！！！！！！！ありがとぉぉぉぉございますぅぅぅぅぅ！！！！！！もっと面白く書けるよう頑張ります！！(´；ω；｀) (2020年3月1日 13時) (
レス) id: cf0d5b0a6b (このIDを非表示/違反報告)
妖精・ナルル - 面白いとか聞いてない… (2020年3月1日 13時) (レス) id: 428de63203 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：風鈴 | 作成日時：2019年10月2日 9時
