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あれから数日。敵から電話があった。
『見つかりました？』
｢嗚呼。今から行くか？｣
『あ〜、はい。』
敵はｽﾀｺﾗｾｯｾと歩いていった。止まったのはバーの前。
｢入るぞ。｣
『………………ｺｸﾘ』
ｶﾞﾁｬｯ……
｢死柄木ちょっといいか。｣
｢何だ義爛。子守でも始めたのか？｣
そこにいたのは全身を手で覆われた敵だった。
『本名は爆豪 響希。敵名はツァーリです。本日は敵仲間に入れて貰いたくて来ました。個性は起爆です。よろしくお願いいたします。』
｢と、いうことだ。1つ頼む。｣
死柄木さんは黙ってしまった。
｢すみません…………。こんにちは。私は黒霧です。何か出しましょうか？｣
『えっと、じゃあ珈琲……ブラックで。』
大人3人は黙り込んだ。
『あ、えっと…………？』
｢嗚呼、すみません。了解いたしました。｣
黒霧さんは珈琲をいれてくれた。
｢じゃあ、失礼しました。｣
義爛さんは出て行った。わたしがｽﾞｽﾞｯと、珈琲を飲んで居ると死柄木さんが口を開いた。
｢お前の個性の起爆……どんなヤツだ？｣
どうやら、わたしが使えるか知りたいらしい。
『えっと、見たら分かると。』
わたしは座っていた椅子から離れて言った。
『では、参ります。』
わたしは指をﾊﾟﾁﾝｯと鳴らした。
BOOM…………
すると、わたしの個性で座っていた椅子が爆ぜた。
『わたしの個性は自身の身体が触れたものを爆ぜさせる個性です。わたしの汗や涙や血液も爆ぜさせられます。自分に自分の何処かを触させると、自分には害が無いように爆ぜます。別に指鳴らさなくても爆ぜさせられますが、爆ぜさせるにはイメージが重要なので指を鳴らすようにしています。あ、椅子すみません。』
死柄木さんは顔に付けていた手を取った。
｢合格だ。ツァーリ。｣
ﾎｯ……良かった……。
『死柄木さん、黒霧さんこれからよろしくお願いいたします。』
｢ええ。こちらこそですよ。｣
｢フン｣
わたしはその後2人と連絡先を交換して帰宅した。
勝己side
俺には双子の妹がいる。まだ、5歳なのに閉じこもりになった。飯も部屋で取るし、用がない限り極力出て来ない。だから、あまり顔も合わせない。
ｶﾞﾁｬｯ
『……………………ただいま…………。』
｢お帰り…………。｣
顔も合わせなければ勿論会話もコレ程度。
『にぃさん…………にぃさんはヒーロー志望ですか？』
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作者名：十二支 | 作成日時：2021年10月25日 2時
