お前しか見えへんし

No.２８ ページ28

大倉side

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朝いつも通り待ち合わせ場所に行くと横山くが待っていた
いつもならその横でぴょんぴよん跳ねているやすがいない。
゛たっちょん、おはよぉ！寝癖ついてる笑゛
なんてのがいつものやり取り。あぁもう会えさえもしないのか？
同じクラスやから会わんといけないけど、俺とは話したくないんやとおもう









「横山くん、おはよう」

「おぉ、やすは先行くって」

「そっか…」

「そんな顔すなて。やすはお前のこと好きやから守ったんやで？お前がそんな顔しとったらやすが守った意味なくなるやん」








確かにそのお通り。
やすが本当に守りたいのは俺なのかも定かではないけど、俺だったとしてもそれは友達として。だとしても、守ってくれてんのに俺がこんなんじゃやすも嫌やんな
俺は好きな人も守れない弱いヘタレやけど
でも、いざとなったら頑張るから
無責任なヒーローになるから







「お前は何も知らんふりしてればええねん」









でもさ、俺が何も知らないと思って話しかけてもそれが逆に悪やったりするやん
でも、あえて話しかけなくても不自然やし…
どっちがやすにとっていい？







実験や！
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