FAIRY TAIL - 蒼穹の巫女 - (ページ7)

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第2話：ガルナ島（ 1 / 15 ）ページ7

ひとつと思っていた依頼は、どうやらふたつあったよう。何方も討伐系のクエストである事には代わりはなかったけど…私の力なんて要らなかったんじゃないだろうか。

そう思わされる位には見事な手腕で、本当に体内に魔力を持っていないのだろうかと疑いたくなる。( 勿論、元々の動体視力の高さや肉体的には鍛えてる部分も有るんだろうけど )

二日掛りで終わらせて、それぞれの依頼主に報告を終えて宿へと戻って来る。シャワーを浴びれば、入れ替わるようにミストガンがシャワーへ。

暫く道具の整理をしていれば、戻って来たミストガン。お風呂上がりな上に私しか居ない為か、その顔を覆う布はなく…一週間ぶりくらいの素顔が見える。

「ねえ、そう言えば…どうして誘ってくれたの？」
「久しぶりに君と一緒に依頼に行きたかった。……それでは駄目だろうか？」
「～～ッ」

きょとんとしたミストガンに余りにも唐突にぶつけ過ぎただろうかと思ったのも束の間、笑みを浮かべる。それは優しく、温かい笑みで。更に優しい声色の言葉に、流石に照れずには居られない。誤魔化すようにベッドに寝転がるとくすりと笑う声と頭に優しく触れる手に益々身体中の体温が上がった気がした。

「んん……」

翌日。日の光を感じて、ぼんやりと目を開ける。ベッド中で少しだけ身じろいだ後、立ち上がってぐっと背伸びをすると顔を洗って歯を磨き、髪を整えた。

「早いんだな」
「…先に起きてたくせに」

再びベッドに戻れば、着替えを済ませたらしいミストガンの姿があって。自分の身支度を整える為に彼の方を見はしなかったけど、気配で私よりも先に起きていたのは分かっている。

彼の事だろうから、私を起こさないように身支度を整えて、再びベッドに戻ったのだろう。それは昔から変わらないけど…妖精の尻尾の男達に慣れてしまうと、寧ろ彼が紳士で有ったのだと遅ばせながらに実感したりして。

「……ところで、鞄が光っているが、何か入れているのか？」
「……魔水晶」

ミストガンの言葉に、足元に有る鞄から魔水晶を取り出す。外套を羽織りながら繋げれば、映ったのはミラで。修復の件をお願いされる時に連絡が来る事が多いけど…その表情からするにそんな用件では無さそうで。

『ナツ、ハッピー、ルーシィの3人がS級クエストに行っちゃったの』

用件を尋ねれば、ミラから飛び出した衝撃の言葉。それは通常の依頼よりも難易度の高く、一瞬の判断が命取りになり兼ねないと言っても過言では無いものばかり。だからこそ、マスターに認められた人しか受けられないのに。

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