FAIRY TAIL - 蒼穹の巫女 - (ページ47)

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あの後…ミストガンの腕の中で眠ってしまったようで、彼が運んでくれたのはポーリュシカさんの所。起きた時にポーリュシカさんには馬鹿を連呼させれてしまった事は、自業自得だと分かっているから返す言葉は無し。

そして治療や睡眠中にミストガンが新たな靴を用意してくれたらしく、( 流石にそんな事はしないけど ) 裸足で生活する事は免れた。

「…おかえり。白虎、フェニックス」
「「ただいま」」

元々趣味だった森林浴中…星霊界の方に動きが有ったようで。私は事情を知りながら、結局、何も出来なかった…ロキ ── 基、獅子宮のレオはルーシィのお陰で星霊界に戻る事が出来たらしい。( 改めて凄い子だと思う )

そして彼と仲の良かった白虎とフェニックスもその行方を見守るべく、私の元を離れていて。鍵の状態で事の結末を報告してくれるのかと思いきや…自分で門を潜って直接報告してくれて。( 正直に言えば、少し驚いた )

「これ、レオから」
「？ ……チケット？何で？」
「お礼と謝罪だとよ」

珍しく人型で出て来た白虎から差し出されたのは、一枚の紙。それを良く見れば、高級リゾートホテルの宿泊チケットで。

「？」
「謝罪は星霊魔導士ってだけで避けてた事に対して。お礼って言うのは、レオの件を何とかしようって動いてたのを知ってたらしい」
「彼奴からの好意なんだ、グダグダ言わずに受け取っておけ」
「俺もそれが良いと思う」

( 何でこんな時だけは意見が揃うかな… ) 普段から仲が良いふたりでは有るけど…行動派の白虎と、慎重派のフェニックス。割と意見が対立する事が多いふたりなのに、こんな時は揃うらしい。

「そういう事なら、受け取ろうかな。…有難うって伝えておいて」
「りょーかい」
「じゃあ、俺達は戻る」
「うん、ふたりも報告有難う」
「あ、ルーシィやアクア達はもう向かってるってよ」

星霊界に戻りながら、そう言い残した白虎。( 行動早いな… ) 一番ノリノリだったのは恐らくエルザなのだろうけど。

「貰ったのは有難いけど、流石に今の状況下で行くのは難しいような」

ロキの好意を無碍にするのは良くないとは分かっているから、受け取りはしたけれど。常に外套とフードを着け、緊急時以外で、顔を晒さずに居る私がリゾートホテルなんて行けるはずもなく。

「変装して行けば良いんじゃないか？」
「！ミストガン」
「済まない。話を聞かせて貰っていた」
「嗚呼、いや…それは良いの」

後ろから現れたミストガンに驚きつつも、そこまでして行きたい訳じゃないんだけどと小さく呟いた。

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