FAIRY TAIL - 蒼穹の巫女 - (ページ35)

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第6話：VS アリア（ 1 / 2 ）ページ35

「大体…ラクサスも妖精最強語るなら、この抗争をひとりで止めて見ろって話」

此処に来て一度もフードを取っていないから表情までは分からないけど…ミストガンとの通話(？)を一方的に切られた事、ラクサスの不参加に少々イラついている様子。

「……ッ、下がって！」
「ふぎゅ！」

ひとつの部屋に入ったかと思えば、急に腕を引っ張られて、そのままの勢いで抱き締められるとAの胸に顔を埋める形になる。( エ、エルザの鎧じゃなくて良かった…！ )

硬くはない感触に安堵しつつ、派手な音と共にそのままぐるっと視界が回転する。一体何がと混乱しながらも見上げれば目に入ったAの顔。その顔は明らかに警戒の色を見せていて。

「良くぞ、気付いた。しかし、悲しい…妖精の羽朽ちて落ちて行く…嗚呼、其処に残るは妖精の屍…」
「！敵…！？しかも泣いてる…！？」

( 全然、気配感じなかった…！ ) ふぎゅぎゅともぞもぞ動きながら、Aの腕から顔を出せば、風と共にゆらりと目の前に現れた謎の男。突っ込むべき場面じゃないとは分かっているけど、何故か包帯を巻かれた男の瞳からは涙が流れていて。

「── 我が名はアリア。エレメント４の頂点なり。妖精狩りに推参致した」

エレメント４ ── 妖精の尻尾でいうS級魔導士に当たり…エレメント４と言うだけあってそれぞれが地、水、火、風の魔法を操る凄腕の魔導士…！ ( その中でも頂点…それに、 )

「A！此奴がマスターの魔力を奪った魔導士だよ！！」
「！アンタが…」
「A！……という事は貴女が〝蒼穹の巫女〟ですか。そんな貴女の首を取れるとは…！」
「風の魔法…。にしても、揃いも揃って、直接対決もしてないくせに勝利宣言とかムカつく」

私を下ろして、離れててと言ったAに頷いて少し後ろへと下がる。元々ギルドが襲われた事や、マスターがやられた事に怒りはあったんだろうけど…ミストガンの件とラクサスの件、更にはマスタージョゼやアリアの言葉が気に触ったのか、魔力が徐々に高まるのを感じる。

「空域、〝絶〟！！」

( 見えない魔法…！？ ) 風というだけあって、見えない魔法がAを容赦なく襲う。バク転などで器用に交わしてはいるものの、足に一撃食らってしまったようでしゃがみ込んでは足を押さえた。

「終わりだ、蒼穹の巫女。貴女にマカロフと同じ苦しみを与えてやろう。── 空域〝滅〟！！！その魔力は空になる！！」

「Aーーー！！！」

姿が消えたかと思えば、Aの背後を取ったアリア。その両手から、再び魔法が彼女を襲った。

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