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「キリがないよう!!」
「寧ろ、増えてるんじゃない?」
「うわあああ、カナが現実突き付けた!!勘違いだって思い込もうとしてたのに!!」

どれ程の数の幽兵を倒したのか。もう数えるのすら面倒になって来た頃、リュックに入れていた鞭をぶんぶんと振り回していたアクアが半ば発狂したように叫ぶ。

アクアやカナの言う通り、倒しても倒しても新たに作られ、心做しかどんどん数が増えているような気がして…本当にキリがないの一言に尽きる。

しかも一番、厄介なのは幽兵は呪いそのもののようで、触れてしまうと力を吸い取られてしまって居るということ。

重症者の治癒を終えたらしいフェニックスが戻って来て、この場で出た負傷者の治療に当たってくれてはいるものの、倒して、倒されて、復活して…と、永遠ループ状態。

「それにナツは未だなのかな!?」
「向こうもジュピターの重要な核を狙うのは想定済みだろうから、見張りは居る筈。それもファントムの中じゃ相当な実力者 ── エレメント4のひとりくらい居るんだと思う」
「ゲ、ナツで勝てんのかよ!?」
「でも…ナツが勝てなかったら、此処に居るメンバーじゃ、もっと無理だよね?」
「サラッと酷いこと言うね、アクア…」

ナツはエルザやラクサス達に勝負を持ち掛けられてはあっさりと負けるけど…大切な物を守る為には誰よりも強くなる、そんな男で。それに戦いにおいては天才的で、常に成長している。( …正直、アクアの言葉も一理あるかもしれない )

「ナツ〜ッ!!」
「流石に不味いんじゃねえの!?」

徐々に集まりつつ、有る魔力。発射まで後30秒も切っているんじゃ無いだろうか。流石に間に合わないだろうかと思いつつ、手に魔力を集め始める。

残り…3、2、 1 ── 、

「!」
「あ、砲台が…!」
「よっしゃー!!」
「ジュピターは壊れたぞー!」
「はっは〜っ!!ナツをなめんなよ!!」
「これで恐れるものはなくなった!!!敵を殲滅しろォォ!!」

派手に響いた爆発音。それはジュピターを打ち出す砲台が破壊された音のようで。誰かが状況を伝えるべく上げた声にこの場に士気が上がるのを感じた。

「ファイアメイク・(ドラゴン)!」
「でかぁ!?」

守護に回す為に集めていた魔力を、造形魔法へと変化させて外へと打ち出せば、今までで一番大きな竜が出来上がった。( 造形魔法は自由の魔法って言うのはガルナ島の一件で分かってたけど…大きさまで変えようと思えば、行けるのか )

「え!?」
「た…立ち上がった!?」
「今度は何する気だ!?」




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ツバキ(プロフ) - 月の雫(ムーンドリップ)が月の雫(ムーンドロップ)になってますよ! (2019年9月23日 20時) (レス) id: 38cae1e3e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗葉 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/F0OOQB  
作成日時:2019年6月10日 21時

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