考査終わり ページ18
漆黒 side
「はぁー！！マジで終わったぁ〜！いろんな意味で終わったぁー！」
4日間にも及ぶ考査が終わり、校内清掃中。
廊下でデカい伸びをする岸さん。
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「今回の数学全然わからへんかったな。難しすぎん？」
「今日数学だったっけ？」
「1時間目やったやろ。覚えてないのはほんまに優太ヤバイで。」
「やべー、俺問題解いたっけ、」
赤点以前の問題やな。
そして岸さんは窓から空を見上げた。
初夏らしい青い空。
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「またやってくるなー、夏が。テスト終わりのオアシス、体育祭だね、廉！！！」
「体育祭そんな楽しみにしてるんあなたぐらいよ。」
「えぇ！？なんでだよ？！数少ない大型行事だぞ？！」
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うちの高校では毎年初夏の期末考査終わりに体育祭がある。
クラス対抗で学年関係なくスポーツで対決するんやけど、割と盛り上がるから学校の中では代表行事の一つ。
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でも俺はそんな得意ちゃうかな。
サッカーぐらいしか出番ないし。
なんせ、体育祭の時は、
体育館は蒸されたように暑いし
外も負けんくらい暑い。
どこいても暑い。
これやったら冷房効かせて勉強してた方がマシなんちゃう？って思えてくる。
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「なんでだよ！！授業サボれるんだぞ！」
「サボるっつうか、潰れるというか。やんね。」
丸3日は体育祭で潰れるし、その週は体育祭の準備と後片付けに追われるからまあ授業がなくて楽っちゃ楽やけどね。
「廉はやっぱ去年と同じくサッカーとバレーとリレー？」
「バレーはメンバーのうち一人が怪我したから仕方なくやし、リレーも人足りひんかったから仕方なく出たんやんか。今年はサッカーだけで十分やわー。」
「なんでよ！今年も出ろよ？！」
「嫌やー。体力温存しときたい。」
「温存して何に使うんだよっ！」
「真夏に備えるんやん。」
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今年はどんな夏になるんやろうな。
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作者名：脈 | 作成日時：2020年5月6日 20時
